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圧倒的な活躍を見せた菊池雄星(花巻東出身) 過去5年の西武の開幕投手たち

2020.04.06

 コロナウィルスの感染拡大を受け、開幕延期が決まったプロ野球。開幕が待ち遠しい日々が続くが、せっかくなので開幕後によりプロ野球を楽しめるデータをお届けしたい。そこで過去5年間の開幕投手を調べ、それぞれの投手成績を比較してみた。今回は昨季パ・リーグを制した埼玉西武ライオンズ。

菊池雄星は3年間で主要タイトル3つ獲得

圧倒的な活躍を見せた菊池雄星(花巻東出身) 過去5年の西武の開幕投手たち | 高校野球ドットコム
埼玉西武ライオンズ時代の菊池雄星

 2015~2019年の5年間、西武の開幕戦先発マウンドに上がったのは牧田和久菊池雄星多和田真三郎の3人。彼の主な投手成績は下記のとおり。

圧倒的な活躍を見せた菊池雄星(花巻東出身) 過去5年の西武の開幕投手たち | 高校野球ドットコム

 現在パ・リーグ2連覇中の西武は、ここ5年間で見ても4位、4位、2位、1位、1位と上位争いを続けている。開幕投手たちの成績もやはり、チーム成績に比例するように良い数字が並ぶ。5年間で合計52勝は12球団中3位。

 2019年は、多和田真三郎が頻脈性不整脈などの影響もあり1勝止まりだったが、多和田以外の4人で51勝を挙げており、とてつもない数字と言える。特に2017年の菊池雄星は26試合に登板し16勝を挙げて最多勝、防御率1.97で最優秀防御率の二冠を獲得するなど、名実ともにエースと呼べる活躍だった。

 登板数を見ると平均23.4試合で、わずかだが12球団平均22.8試合を上回っている。ただし、2015年の牧田和久は34試合のうち13試合は中継ぎ登板のため、純粋な先発登板数ではもう少し低くなってしまうが。

 それでも、平均10.4勝6.8敗は12球団平均9.0勝7.7敗をいずれも上回っており、同じ登板数でもどれだけ勝ってきたかがわかる。平均投球回数は約140回とわずかに規定投球回数に届かないが、こちらも2015~2018年の平均をとると158回となる。

 平均奪三振数は120と、12球団平均122個とほぼ変わらないが、西武に関しては投手ごとの差が激しくなっている。牧田が137回で66奪三振数なのに対し、2017年の菊池は187回で217奪三振と、圧倒的な差がある。左のオーバーハンドに対して右のアンダーハンドと、両極とも言える二人の、投球内容の違いが表れていると言える。

 また、防御率を見ると多和田以外は概ね良い数字だ。西武と言えば「山賊打線」の異名の通り、打って勝つチームという印象があるが、開幕投手(=エース)に関してはそうではなく、自分で抑えて勝っていたと言える。

 今季の開幕投手は、昨季来日1年目で12勝を挙げる活躍を見せたニールが務める予定。昨年同様のピッチングができれば最多勝も狙えるだろう。パ・リーグ3連覇、そして悲願の日本一を果たすためにも、獅子奮迅の活躍が求められる。

記事:林龍也

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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