2年目の飛躍へ!直江大輔(松商学園)が求め続けるストレート
直江大輔(松商学園-ジャイアンツ)
セ・リーグを4年ぶりに優勝し、再び覇権を握りつつあるジャイアンツ。2月からの宮崎キャンプでは1軍から3軍までが同じ場所で練習に打ち込み、日々チーム内で激しいアピール合戦が続く。その中で気になった投手が入団2年目を迎える直江大輔だ。
直江は2018年のドラフトで3位指名で入団。松商学園時代は2017年の夏の甲子園の2回戦・盛岡大付戦7回途中から登板しているが、2失点を喫して敗戦している。ラストイヤーには甲子園出場とはならなかったが、伸びのあるストレートと相手打者の反応を見ながら投げられるクレバーさを評価されてプロ入りを果たした。
「勝てる投手になりたい」とドラフト指名直後に語っていた直江は、プロ1年目は2軍では3試合に登板して1敗。3軍では15試合で1勝2敗という成績に終わった。同期でドラフト6位の戸郷翔征は1軍デビューを果たし少しで遅れる形となったが、キャンプ中のブルペンのボールを見ていると、力強い真っすぐがキャッチャーミットに突き刺さり、ブルペンには乾いた音を響かさせていた。
直江自身も1年間を振り返って、「1年やって体やボールは強くなりました」とボールの強さには手ごたえを感じていた。この強さこそ、2年目となる2020年、直江の中の課題となっている。
「真っすぐで空振りやファールを取ってカウントを取れれば、より低めのボールを狙いやすくなり、もっと自分の思うようなピッチングがしやすくなります。逆にカウントが悪ければ思い切って投げられないので、速めに追い込むことが大事ですし、そこで軸になるのはストレートですね」
ドラフト指名直後の記者会見でも「わかっていても打てないストレート」を理想に掲げていた直江。そこは2年目もブレていないところだが、そのポイントは下半身の使い方にあった。
さらにコーチ陣からはワインドアップ時の始動の仕方も指導を受けた。
「プレートに対して左足を真後ろに下げてしまうと軸足を90度動かすことになりますが、それを横に変えることで、軸足の動きを少なくできるので、よりスムーズに重心を動かせると思っています」
受け答え方1つにしても、どこか冷静に自分を見つめるクレバーさを感じさせる直江。1年目の反省を踏まえて、2年目にどう活かしていくのか。これからのピッチングに期待だ。
(記事=田中 裕毅)
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