【2017年春の甲子園】大阪対決となった決勝戦で藤原恭大が2本塁打
2019年のプロ野球は、村上宗隆(ヤクルト)が高卒2年目ながら36本塁打を記録し周囲を大いに驚かせた。その村上は3年時に甲子園への出場はなく、ドラフト1位入団ではあるものの、清宮幸太郎(日本ハム)や安田尚憲(ロッテ)と比べると、知名度は高くなかった。
そんな村上らの3年時にあたる2017年春の甲子園をNPBに進んだ選手を中心に振り返ってみたい。
怪物・清宮幸太郎を押しのけた、2年生・藤原恭大らスターたち
一気にブレークを果たした藤原恭大
この大会で優勝を飾ったのは大阪桐蔭高校(大阪)だった。大阪桐蔭高校は2年生の藤原恭大(ロッテ)がすでにレギュラーとして活躍。決勝戦では先頭打者本塁打を含む2本塁打を放っている。
根尾昂(中日)も投手と野手の二刀流として同大会を戦っている。横川凱(巨人)、柿木蓮(日本ハム)はそれぞれ1試合ずつ登板した。
決勝の相手となった履正社高校(大阪)の4番は安田尚憲(ロッテ)。この大会では打率.412(17打数7安打)、1本塁打と準優勝に貢献している。
ベスト4に進んだ秀岳館高校(熊本)は田浦文丸(ソフトバンク)、報徳学園高校(兵庫)は1学年下の小園海斗(広島)がそれぞれ在籍。とくに小園は4試合で打率.500(18打数9安打)と気を吐いた。
注目を浴びた清宮幸太郎(早稲田実業) ※写真=共同通信社
早稲田実業学校(東京)は清宮幸太郎(日本ハム)と野村大樹(ソフトバンク)のコンビが揃って出場。1回戦で延長戦の末、明徳義塾高校(高知)に競り勝つも、2回戦で東海大福岡(福岡)に敗れている。明徳義塾高校の4番・西浦颯大(オリックス)は2安打を記録した。
健大高崎高校の14039(巨人)は2年生ながら4番を任され、この大会で2本の満塁本塁打を放っている。
熊本工業高校(熊本)のエース山口翔(広島)は初戦で完投するも9失点(自責5)と苦しみ姿を消した。創志学園高校(岡山)の難波侑平(日本ハム)、東海大市原望洋(千葉)の金久保優斗(ヤクルト)、滋賀学園高校(滋賀)の宮城滝太(DeNA育成)らも登板を果たしている。
野手では盛岡大付属高校の4番・遊撃として比嘉賢伸(巨人育成)が打率.364(11打数4安打)の好成績を残した。仙台育英高校(宮城)の西巻賢二(ロッテ)は3打数1安打。
この大会に出場してNPB入りを果たしている選手はまだ1年目、ないしは2年目のシーズンを終えたばかり。ここまでに実績を残している選手は皆無だが、これから先の伸びしろは十分。彼らの成長を楽しみに待ちたい。
(記事=勝田 聡)
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