500球ルール、登板間隔を当てはめると改めて素晴らしかった佐々木朗希の投手運用!
佐々木朗希(大船渡-千葉ロッテ1位)
この500球以内問題でどうしても取り上げたい投手がいる。それが佐々木朗希(大船渡-千葉ロッテ1位)だ。佐々木の起用をめぐって議論が過熱したが、では500球ルールに基づいて考えていきたい。
7月16日(火)対遠野緑峰戦 2回19球
中1日
7月18日(木)対一戸戦 6回93球 累計112球
中2日
7月21日(月)対盛岡四戦 12回194球 累計306球
7月21日をもって球数をいったんリセット。最後に登板したのが中2日を置いた準決勝の一関工戦だった。
7月24日(木)対一関工戦 9回129球
4試合の合計球数は435球に終わっている。このように球数を収めることができたのは、登板回避の試合を設けたことが大きいだろう。さらに中0日で連投する可能性があった4回戦から準々決勝も登板させず、必ず中1日以上、間隔を空けて登板させているのだ。
日程がタイトになるこの夏の大会でこの運用は高校野球の基準で考えると、素晴らしいといえるし、佐々木は肩、肘の状態を考えて起用できる指導者に恵まれた。それが順調に才能を育んだといえる。
世間を騒がせる才能を持った逸材を故障なく送り出すことはかなりプレッシャーのかかること。起用1つで、ここまで騒がせた投手はなかなか記憶はない。
そういう中でも、多くの学校の球数を比較しながら見てみると、大船渡サイドの管理の素晴らしさがうかがえる。
500球ルールの導入により、令和の高校野球は、理性と戦略性を持った投手管理が求められる時代になってきた。
(記事=河嶋 宗一)
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