神宮大会で評価急上昇の大型左腕・下慎之介(健大高崎)!防御率0.90の快投を自信に来年は5キロアップ!
下 慎之介(健大高崎)
初出場で準優勝を収めた健大高崎。その原動力となったのは182センチの大型左腕エース・下慎之介(高崎ボーイズ出身)だ。決勝戦以外の3試合に登板し、20イニングを自責点3、防御率0.90と安定したピッチングを見せてくれた。
最速141キロのストレート、キレのあるスライダー、スプリット、チェンジアップを粘り強く低めに投げ分けるピッチングは素晴らしいものがあった。そんな下の成長の起点となった試合が2つある。まずこの夏、初戦の高崎商大附に敗退。下もこの試合に登板している。
「あの試合で改めて自分の実力がないことを再確認しました。新チームになって1つずつ丁寧にこなそうと思いました。」
取り組む姿勢を見直し、一歩ずつ勝てるチーム、勝てる投手へ成長していく。そして自信を深めた試合が関東大会準々決勝の西武台戦だ。
「1回戦の常総学院戦ではコントロールが全然ダメで、早い回で降板してしまいましたが、準々決勝では最後まで粘り強く投げることができました。それがきっかけで投げることができました」
1つの勝利が下の成長をもたらし、関東大会準決勝では東海大相模相手に2失点完投勝利。そして神宮大会の好投につなげた。決勝戦の中京大中京戦では疲労を考慮し、登板回避。ただ、下は「投げたくて試合終盤では走って準備していました」と笑いながら打ち明ける。
明治神宮大会では中京大中京のエース・高橋宏斗が評価を高めたが、下もその1人だろう。なんといっても182センチの長身で手足の長さを生かした投球フォームから繰り出す角度ある直球と変化球の精度の高さは絶品で、何より終盤まで崩れない粘り強さを持っている。
そんな下は来春へ向けて、「もう一度、体を鍛えなおし、球速を5キロアップできれば、また変わってくると思います」
このサイズでストレートも常時140キロを超えてくればさらに高い評価を受ける投手であることは間違いないだろう。
来春ではどんな進化を辿るのか、とても楽しみな左腕だ。