飛躍のきっかけはウィンターリーグ!吉田正尚(オリックス)のプロ野球の分岐点
吉田正尚(オリックス)
京セラドームの左バッターボックスに立つ173センチ83キロの日本人打者。プロの世界では少し物足りない背丈だが、外国人選手を彷彿させる豪快なスイングで強烈な打球を飛ばす。この姿に多くのファンが魅了され続けている。その選手こそ、プレミア12にも選出された吉田正尚だ。
今シーズンは打率.322でリーグ2位。本塁打は29本でリーグ8位。打点は85でリーグ9位、そしてOPSは.956リーグ2位と、パ・リーグを代表するスラッガーとなったプロ4年目の吉田。先日行われたプレミア12にも選ばれて初優勝に貢献した。
その吉田の成長の分岐点は2016年のオフに開催されたウインターリーグだ。異国の地・台湾で行われるウインターリーグ。今年は今日23日から来月12日までがレギュラーシーズン。13日からプレーオフに入り、15日が最終日となる全56試合が予定されている。根尾昂や山下航汰、野村大樹といった高卒1年目ルーキー野手たち。さらに投手陣では大江竜聖に原嵩といった期待の若手が参戦して、来季へ向けて弾みをつける選手が多い。
吉田は3年前の2016年の時にウインターリーグに参加した際、18試合に出場して打率.556、30安打、29打点、6本塁打という成績。実はこの成績で4冠を達成して、最優秀打者に選出。2017年シーズンに向けて自信を深めることが出来た。
すると、2017年シーズンは規定打席には到達しなかったが3割を記録。2018年には全試合に出場して規定打席に到達。打率.321でパ・リーグでは4位にランクインして、交流戦MVPにベストナインを受賞した。そして今年は侍ジャパンのトップチームに選出されるなど、飛躍を遂げることが出来た。
ウインターリーグをきっかけに成長してきた吉田。プロ5年目で迎える2020年はどんなバッティングでファンを魅了するのか。吉田のスイングから目が離せない。
(文=田中 裕毅)