News

今一度確認しておきたい「サプリメント」と「ドーピング」

2019.10.08

今一度確認しておきたい「サプリメント」と「ドーピング」 | 高校野球ドットコム
食品は全ての成分を表示しているわけではないので、そのサプリメントは必要かどうか改めて考えよう

 先日プロ野球選手が使用しているサプリメントに微量のドーピング禁止物質が混入していたことが発表されました。こうした物質をとったからといって即座に健康を害するものではありませんが、スポーツの世界ではフェアプレーを守るために、必要以上に競技力を高める薬や方法(=ドーピング)を禁止しています。ドーピングをしてはいけない理由をおさらいしておきましょう。

《なぜドーピングをしてはいけないのか》

1)フェアなスポーツ精神に反し、スポーツの価値を損ねる

2)選手の健康を害する

3)社会的に悪影響をもたらす

 同じ舞台に立ったときに薬剤やさまざまな方法を使って不自然に競技力を上げていた選手がいると、公正な競技結果は生まれません。それは勝負を決するスポーツの価値そのものを損ねることになります。さらにはドーピングによって選手自身の健康に悪影響を及ぼすこと、薬剤への抵抗感が減ることによって、将来的に麻薬や覚醒剤を容認しやすくなることなどが問題として挙げられます。そしてこれは故意的かどうかに関わらず制裁の対象となります。

 医薬品は法律で成分表示を行うことが義務づけられていますので、服用前に医師や薬剤師、検索サイトなどで確認し「うっかりドーピング」を防ぐことができますが、サプリメントに関しては食品に分類されるため主な成分表示のみにとどまり、すべての成分が表示されるわけではないことを覚えておきましょう。表示されていない成分に禁止物質が入っていた…というケースも考えられます。栄養ドリンクなども同じく食品に分類されるため、同じようにドーピング違反になるリスクが存在します。そしてこうしたドーピング違反の責任は製造元や販売店ではなく、アスリートの自己責任になります。

 ドーピング検査を受ける一部のアスリートだけが気をつけるべきものではなく、スポーツを行うすべての選手がスポーツの価値を守るために取り組まなければいけないアンチ・ドーピング活動。サプリメントにはドーピング違反になるリスクがあり、それを摂った場合の責任は自分にあることを自覚しましょう。その上でサプリメントは本当に必要なものなのか、食生活から見直すように大切です。

文:西村 典子
球児必見の「セルフコンディショニングのススメ」も好評連載中!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.31

【鹿児島NHK選抜大会】鹿児島実がコールド勝ち!川内商工は終盤に力尽きる

2024.05.31

夏の愛知大会は6月28日から開幕!決勝戦は7月28日【愛知大会要項】

2024.05.31

【北信越】富山県勢4校が12年ぶりの県勢V狙う、茨木擁する帝京長岡にも注目<地区大会>

2024.05.31

【鹿児島NHK選抜大会】鹿屋農が"強気の勝負"で勝機を引き寄せ4強入り

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.26

【春季関東大会】白鷗大足利が初優勝!最後はタイブレークの末サヨナラ死球で幕切れ!

2024.05.26

【近畿大会注目チーム紹介】実力派監督就任で進化した奈良の名門・天理。超高校級の逸材3人を擁し、緻密な攻守で全国クラスのチームに!

2024.05.26

【近畿大会注目チーム紹介】エース頼み脱却を目指してきた京都国際。「素質はプロ入り左腕と同等」の2年生左腕の台頭と打線強化で京都の大本命に成長!

2024.05.28

交流戦開幕、初戦の注目は髙橋宏斗vs.今井達也の初対決!

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉