News

カープの歴史を塗り替えた男・小園海斗!報徳学園入学、永田監督との当時の関わりとは?

2019.09.11

 9月10日の広島対中日戦で、7回に2試合連続となる4号2ランを放った小園海斗。広島球団の高卒ルーキーでは、球団最多となる本塁打数を記録した。

 また、2試合以上続けて本塁打を打った高卒ルーキーでも、広島では初めてとなる。セ・リーグにおいては、史上5人目だ。

 今後のさらなる活躍が楽しみな小園だが、彼の報徳学園高時代の恩師は、先日5位で大会を終えたU18ワールドカップで代表監督を務めた永田裕治監督だ。

 今回は、高校2年時の冬に小園が話してくれた永田監督への思いや、入学当初のエピソードを振り返って紹介したい。

報徳学園野球、そして永田監督と小園海斗の関わり

カープの歴史を塗り替えた男・小園海斗!報徳学園入学、永田監督との当時の関わりとは? | 高校野球ドットコム
報徳学園時代の小園海斗

 

――高校は、地元の報徳学園を選びました。

小園海斗 小さいころから高校野球を見ている中で一番に甲子園でも勝っている「HOTOKU」ユニフォームのカッコよさに憧れましたし、僕が地元で活躍することで地域の皆さんや後輩たちにいい影響も与えたかったんです。 

――進学を決めた理由には永田 裕治・前監督の存在も大きかったと思います。

小園海斗 今、クラス担任は永田先生なんですが(笑)、授業の時と野球の時は全然違う方。1年時から僕は試合に出させて頂く中で、光栄に思いつつも、結構怒られました。

――最初は中学野球と高校野球との戦術の違いに対する戸惑いもあったのでは?

小園海斗 報徳学園は細かい野球をするんですが、チーム戦術の部分とバントに戸惑いました。僕は枚方ボーイズでは2番を打っていたんですが、一度も試合でバントをしたことがなかったんです。

――となると、最初のカルチャーショックは「バント」ですね。どうやって慣れていったのですか?

小園海斗 朝練習で全体が集まった時に、3年生の先輩から「変化球の時も最後までボールを見て、バットにボールを付ける感じでするように」と教えて頂いて、今では問題なくできるようになりました。バントの調子がいいとバッティングの状態もよくなることも解りましたし、しっかりするようにしています。

――そのバッティングについては、入学当初はどんなことを心掛けましたか?

小園海斗 中学時代から球速のある投手と数多く対戦していたのですが、それでもまずは「ボールに食らいついていく」こと。一生懸命にすることで精一杯でした。少し慣れてから「対応」はしようと考えていました。

――守備についてはどうですか?

小園海斗 僕は中学時代、そんなに守備がうまい選手ではなかったんです。でも、報徳学園のランナーが付いて、なおかつ「これで失点したら負け」といった厳しい状況設定の中でノックを受け続けたことで、プレッシャーの中で守備ができる自信ができました。
 守備の基本練習も朝練習でやり続けました。置いてあるボールにダッシュをかけて最後は刻んで捕球する形と、捕球態勢でのゴロ捕りを続けたことで格段に守備がよくなったんです。

――2017年・小園選手2年春のセンバツでは、大会前に永田監督がセンバツ限りで勇退されることを表明した中でのベスト4。小園選手も18打数9安打5打点・本塁打も1本放ちました。

小園海斗 僕にとっては枚方ボーイズ時代のタイガースカップ以来の甲子園でのプレーでした。みんなで「永田先生のために優勝しよう」と誓いあって臨んだ大会で、準決勝で履正社(大阪)に負けてしまったことは悔しかったです。
 とはいえ、前年秋の近畿大会も思うような試合ができず、なんとか近畿地区一般枠選考ギリギリで出場できた中で、一戦一戦「相手をつぶしにいく。永田先生のために負けてはいけない」という気持ちを持ち続けてベスト4まで進めました。「気持ちが大事」ということをここで学びました。

■気になる小園海斗選手のインタビュー全編はコチラ!
小園 海斗(報徳学園2年・遊撃手)生粋の野球小僧、報徳学園で戦う男に【前編】

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.18

【秋田】明桜がサヨナラ、鹿角は逆転勝ちで8強進出、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.18

【岩手】一関二、盛岡誠桜などが初戦を突破<春季大会>

2024.05.18

【関東】昌平・山根が2発5打点、東海大相模・4番金本が2ランなどで初戦を快勝、東海大菅生は山梨学院を完封<春季地区大会>

2024.05.18

【長崎】長崎西、島原中央などが初戦を突破<NHK杯地区予選>

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?