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甲子園、ここまでの26試合を統計で出してみると……

2019.08.12

 「第101回全国高等学校野球選手権大会」も折り返しの7日目が終了。ここまで全48試合中26試合を消化し、同時に参加49校中26校が大観衆の拍手に送られて聖地を去っていきました。

 そこで今回は26試合を終えた時点でどんな統計が出ているかを、先制・逆転勝ちの傾向は他のメディアさんにお任せしつつ、独自の視点で出していこうと思います。

独自の視点で統計

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 「第101回全国高等学校野球選手権大会」も折り返しの7日目が終了。ここまで全48試合中26試合を消化し、同時に参加49校中26校が大観衆の拍手に送られて聖地を去っていきました。

 そこで今回は26試合を終えた時点でどんな統計が出ているかを、先制・逆転勝ちの傾向は他のメディアさんにお任せしつつ、独自の視点で出していこうと思います。

 今回の分析は以下の4点です。

一塁側・三塁側の勝敗

試合開始時間帯の勝敗

先攻・後攻の勝敗

イニング別得点分布

 まず一塁側・三塁側の勝敗ですが、一塁側12勝、三塁側14勝という結果となりました。ただし、大会2勝をマークしている八戸学院光星(青森)と高岡商(富山)は1回戦は一塁側、2回戦は三塁側で1勝ずつを収めているので、初戦の観点で見れば12勝ずつで均一化されていることになります。

 ここに当初の試合開始予定時刻の要素を加えてみるとどうでしょう。開幕日については第1試合10時半開始の3試合でしたので、実質第2試合からの3試合として26試合分をあてはめるとこのようになりました。

第1試合(8時開始)        一塁側1勝 三塁側5勝

第2試合(当初10時半開始予定)  一塁側5勝 三塁側2勝

第3試合(当初13時開始予定)   一塁側4勝 三塁側3勝

第4試合(当初15時半開始予定)  一塁側2勝 三塁側4勝

 勝敗の差が特に顕著なのは第1試合と第2試合。朝は真っ先に陽ざしを浴びる一塁側が不利。強い日差しが照り付ける昼になると三塁側が不利になって、日が沈むころになると再び三塁側が勢いを取り戻す傾向が出ています。

 では、先攻・後攻の観点から見るとどうなるでしょうか?ここではさらにドラスティックな傾向が現れました。

先攻 16勝(一塁側9勝 三塁側7勝)

後攻 10勝(一塁側3勝 三塁側7勝)

八戸学院光星(青森)は1回戦一塁側先攻、2回戦三塁側先攻。高岡商(富山)は1回戦一塁側先攻、2回戦三塁側後攻。

 三塁側は先攻・後攻ともに7勝をあげているのに対し、一塁側後攻で勝利をあげたのは5日目第2試合の熊本工(熊本)と同日第3試の岡山学芸館(岡山)、加えて第6日第3試合の中京学院大中京(岐阜)のみです。

 最後にイニング別の得点分布は26試合を終え、このようになっています。

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 先攻が試合序盤と後半、後攻が中盤に得点する傾向が見える一方で、共通しているのは「6回」に最も多くの得点をマークしていること。グラウンド整備後、先発投手が100球前後に達する時期ということなどが、スコアを動かすファクターになっていると思われます。

 さて、各チームが初戦からの「修正」を施してくる8日目以降も、この統計は維持されるのか。それとも別の流れになるのか?私たちも注目していきましょう。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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