試合レポート

日大藤沢vs鎌倉学園

2019.07.24

武冨が10奪三振完投!日大藤沢が4強に進出!

 選手権神奈川大会は準々決勝まで進んだ。24日の1試合では、まず日大藤沢鎌倉学園が激突した。昨夏は選手権南神奈川大会で準優勝、この春も春季神奈川県大会でベスト4に進出し、ここ最近はかなり勢いのある鎌倉学園
 だがそんな鎌倉学園の前に、日大藤沢の快速レフティー・武冨陸が立ちふさがった。

 初回から直球と勝負球のスライダーを制球良く投げ込み、ランナーは許しても決定打は許さない投球を見せる武富。特にこの日は直球が非常に切れており、少々ボールが甘く入っても打球はファウルにしかならない。
 投球のテンポも申し分なく、リズムよくスコアボードに「0」を並べていく。

 そんな武冨の好投に後押しされ、打線も地道に得点を重ねる。
 まずは2回、相手のミスから一死二塁のチャンスを作ると、6番・森田克がセンターへタイムリーヒットを放ち先制点を挙げると、後半に入った6回、今度は1番の牧原巧汰が逆方向のレフトスタンドへソロホームランを放ち、さらに1点を追加する。

 援護をもらい、後半に進むにつれてギアをさらに上げていく武冨。7回には、自己最速にあと1キロと迫る141キロのストレートで6番・福田竜大を見逃し三振に切って取ると、8回には自己最速を2キロ更新する144キロのストレートを記録。
 「剛」と「柔」を織り交ぜた投球で、鎌倉学園に付け入る隙を与えない。

 日大藤沢は9回にも、牧原のタイムリーでダメ押しの2得点を挙げて、勝利を大きく手繰り寄せる。
 最終回には粘る鎌倉学園打線に1点は返されたもの、与えたのはその1点のみで、結局試合は4対1で日大藤沢が勝利した。

 武冨は9回を投げ切り、10奪三振を奪う熱投を見せた。現時点での投手としての完成度で言えば、横浜及川雅貴松本隆之介をも凌ぐのではないだろうか。
 今年の神奈川県は、横浜東海大相模桐光学園の「3強」の争いと見られているが、この「3強」を崩す力は十分に持っている。

 まず準決勝での対戦が決まった桐光学園を、崩しに行く。

(文=栗崎 祐太朗)

 

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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