Interview

高校代表合宿に参加して感じたトップ選手との差。高卒プロへ向けての課題  紅林弘太郎(駿河総合)【後編】

2019.07.05

 静岡県の中心街にある、県立高校の駿河総合。総合学科の学校なのでさまざまな生徒たちが集まってきている。比較的部活動は盛んだが、一般的な公立校であることに変わりはない。そんな駿河総合野球部の選手がU-18日本代表候補の内野手として選出されて話題になっている。プロ野球のスカウトたちもその将来性には期待をしているという逸材である。「紅林弘太郎」という、まるでアクション劇画の主人公みたいな名前だが、そんなところにも彼のスター性が潜んでいるといっていいのかもしれない。

 後編では、これからの課題や理想とする選手像についても迫っていく。

◆静岡の公立校から生まれたU-18日本代表候補 紅林弘太郎(駿河総合)の歩み【前編】

一番いい打球は左中間をライナーで破っていく打球

高校代表合宿に参加して感じたトップ選手との差。高卒プロへ向けての課題  紅林弘太郎(駿河総合)【後編】 | 高校野球ドットコム
紅林弘太郎(駿河総合)

 U-18代表候補選手にも選ばれ、プロ野球のスカウトにも注目されるような大型遊撃手となった紅林弘太郎。技術的には、インコースを攻められても、苦手なところはファウルにできるような技術を磨いていかなくてはいけないということを一つの課題にも挙げていた。そのためには、打席では常に「自分の“間”」を大事にしていくことを心掛けている。そのためにも、集中力を高めていき、勝負球を確実に捉えていくこと、それが夏への自分自身の最大の目標でありテーマだという。
 おそらく、相手からは警戒もされるであろうし、それ程勝負はしてくれないことも多いであろうと思われる。それだけに、数少ない相手の甘い球、あるいは勝負球を確実に捉えていくことである。その技術を高めていくことが、これからの課題にも挙げている。

―― U-18日本代表の候補合宿に参加してみてどうでしたか?

紅林弘太郎(以下、紅林) 一つひとつのプレーを一つずつ丁寧にやっていくということ、みんな基礎がしっかりしているなということを改めて感じました。

―― 自分自身のモチベーションも上がりましたよね。

紅林 それはもちろんです。高校野球をやっている中で、最高のレベルの中に選んでもらえたのですから…。ただ、そこで皆の中に入ったら、自分はまだまだだなということも感じました。

―― その中で得たことの一つとして、先ほども言っていた「自分の“間”」を大事にしていくということでしょうか。

紅林 そうです。秋もそうでしたけれども、左の緩い投手が苦手で、それに引っかかってしまってやられてしまいました。春も同じパターンでしたから、そこは反省です。それと、バッティングというのは、やはりどうしても波があるじゃないですか。だけど、守備というのは波がないので、安定していけばいくほど、守りでチームを助けることが出来ると思います。

高校代表合宿に参加して感じたトップ選手との差。高卒プロへ向けての課題  紅林弘太郎(駿河総合)【後編】 | 高校野球ドットコム
望月監督も期待の高い紅林弘太郎(駿河総合)

―― 自分で、理想の選手というか、目標としている選手を挙げるとすれば。

紅林 自分は巨人の坂本(勇人)選手やソフトバンクの今宮(健太)選手に憧れて、ショートをやりたいと思いましたから、やはりそういう選手になりたいです。

―― どちらも、打撃も勝負強いけれども、守備で定評のある選手だよね。

紅林 そうです、それが目標です。

―― 夏は、まだ勝てていないですけれども、そのあたりについて期するところはありますよね。

紅林 はい、初戦が大事だと思います。全力で勝ちに行きたいです。

―― 今の、自分たちのチームについては、どんなチームだと感じていますか。

紅林 明るくて勢いのあるチームです。だから、勢いに乗っていかれればいいと思います。接戦でも自分たちで崩れて負けていかないようにしていきたいです。そのためには、集中して自分たちのプレーをしていけば、負けないと思っています。

―― 紅林君自身の将来への夢というか、希望は?

紅林 プロ野球選手です。プロ志望届は出すつもりです。

―― 今日は、ありがとう。いい夏にしたいですね。

紅林 はい(笑顔)。ありがとうございます。

文=手束 仁

高校代表合宿に参加して感じたトップ選手との差。高卒プロへ向けての課題  紅林弘太郎(駿河総合)【後編】 | 高校野球ドットコム関連記事はこちらから
第101回 全国高等学校野球選手権 静岡大会の組み合わせは?!
古豪復活?!それとも新勢力台頭?!混迷極める静岡大会の展望を紹介!
駿河総合の戦歴をチェック!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.31

【鹿児島NHK選抜大会】鹿児島実がコールド勝ち!川内商工は終盤に力尽きる

2024.05.31

夏の愛知大会は6月28日から開幕!決勝戦は7月28日【愛知大会要項】

2024.05.31

【鹿児島NHK選抜大会】鹿屋農が"強気の勝負"で勝機を引き寄せ4強入り

2024.05.31

【鹿児島NHK旗】鹿屋農が、延長11回を制す!

2024.05.26

【近畿大会注目チーム紹介】実力派監督就任で進化した奈良の名門・天理。超高校級の逸材3人を擁し、緻密な攻守で全国クラスのチームに!

2024.05.26

【春季関東大会】白鷗大足利が初優勝!最後はタイブレークの末サヨナラ死球で幕切れ!

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.26

【近畿大会注目チーム紹介】エース頼み脱却を目指してきた京都国際。「素質はプロ入り左腕と同等」の2年生左腕の台頭と打線強化で京都の大本命に成長!

2024.05.26

【福島】聖光学院が4連覇を達成<春季県大会>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉