中谷仁監督(智辯和歌山)がウインドブレーカーも着ずにベンチ前で雨に打たれ続けた訳とは?!
指導する中谷仁監督
中谷仁監督が率いる智弁和歌山は、30日に行われた2回戦の啓新戦を5対2で勝利し、準々決勝進出を決めた。
雨が降りしきる中の試合となったが、中谷監督は試合中、恩師の高嶋仁監督を彷彿とさせるような「仁王立ち」で、ウインドブレーカーも着ずに雨に濡れながらベンチの前に立ち続けた。
中谷監督は試合後、濡れながらもベンチの前で「仁王立ち」した意図を次のように語った。
「雨の中、全校生徒やチア、スタンドで応援してくれている人たちが濡れている中で、ベンチに入る気にはなれませんでした。高嶋先生が乗り移ったのだと思います」
4回に試合が再開した直後の攻撃では、回の頭から智辯和歌山の象徴とも言える「ジョックロック」が甲子園に鳴り響き、球場には大きなどよめきが起こった。
中谷監督はこの応援についても、試合後に感謝の言葉を口にした。
「本当に感謝しかないです。あの応援はウチの象徴だと思うので、応援してくださる方のためにも、次も勝ちたいと思います」
大阪桐蔭に並ぶ平成の春夏通算63勝目は、スタンドと一体となって掴んだものだった。今日の第4試合で激突するのは、昨秋の近畿大会準決勝で5回コールド負けを喫した明石商。
次の試合もスタンドと一体となり、昨秋のリベンジ、そして平成最多勝の称号を勝ち取りたい。
(文=栗崎祐太朗)