山本、西嶋、堀江と、高校野球界を沸かせた3選手が若くして野球界を去ることを決意
左から西嶋亮太、山本武白志、堀江航平
野球界はオフシーズンに突入しつつあるが、このシーズンは、始まりと終わりを告げるシーズンでもある。根尾昂や藤原恭大、吉田輝星など100回大会を盛り上げたスター選手たちがプロへの門を開いた。その一方でセリーグを制した広島東洋カープの新井貴浩選手、栃木ゴールデンブレーブスの村田修一選手をはじめ、多くの選手たちが野球界を引退していく。
その引退選手の中には、まだ20代前半の若さで野球界を去っていく選手たちもいる。横浜DeNAベイスターズの武白志選手こと、山本武白志もその1人だ。
父に千葉ロッテマリーンズの元監督・山本功児氏を持つ山本の名が全国に知れ渡ったのが2015年の夏。九州国際大附の4番として甲子園に乗り込み、3本のホームランを放つなどの活躍でチームのベスト8進出に貢献。
その活躍がプロの目に止まり、横浜DeNAベイスターズの育成2位でプロの世界へ。今シーズン、ファームでは51試合に出場するもホームランは1本。打率も.213と成績が振るわず、1軍昇格が一度もなく自由契約となってしまった。
その山本の1学年上で、2014年の夏甲子園で東海大四(現在は東海大札幌)のエースで、JR北海道に就職していた西嶋亮太も野球界から去る決意を固めた。
西嶋は超スローボールで甲子園を沸かし、1回戦の九州国際大付戦では9回1失点の完投でチームを勝利に導く。だが、続く2回戦で山形中央相手に完投をするも2失点で敗退。西嶋の高校野球は終わりを告げた。
JR北海道就職後は、一度は内野手に転向するも投手としてプロの世界を目指した。だが思うような結果を残すことができず、今年限りで野球界を去ることを決意した。
そして中学時代に日本代表に選出され、秀岳館からJFE東日本に進んだ堀江航平もユニフォームを脱ぐ決意をした。
堀江は同級生に九鬼隆平(現:福岡ソフトバンクホークス)、1つ下の後輩には田浦 文丸(現:福岡ソフトバンクホークス)や川端 健斗(現:立教大学)がいた。そんなチームメイトとともに挑んだ高校野球最後の1年で、春・夏の甲子園でともにベスト4まで勝ち上がった。
その実績を背負って、社会人のJFE東日本に就職。社会人からプロの世界を目指すも、結果を残すことができず、一線を退くこととなった。
一時代で注目を浴び、その重圧と戦い続けた3人。これからの彼らのセカンドキャリアが輝くものになることを期待したい。
文=編集部