常総学院vs波崎柳川
常総学院が序盤のリードを守り切って勝利!波崎柳川は12安打放つも4併殺に泣く
菊田のタイムリーで追加点を挙げる常総学院
第1シードの常総学院と波崎柳川の3回戦である。先攻・波崎柳川の先発は背番号1のの右腕・小原凛が、後攻・常総学院の先発は背番号20の右腕・渡部聡が任された。
常総学院は1回裏、四球と3番・菊田拡和のレフト線ツーベースで一死二、三塁から、4番・斉藤勇人のレフト犠牲フライで1点を先制する。
先制された波崎柳川は2回表にすぐに追いつく。二死から7番・川名彪雅がセンター前ヒットで出塁し、8番・河村友哉(1年)のレフトツーベースで同点とする。
常総学院はその裏に突き放す。先頭の6番・鈴木琉晟のセンター前ヒットとパスボールで一死二塁から、8番・大高優成のセンター前ヒットで1点を勝ち越す。さらに盗塁で一死二塁とし、9番代打・岡野優翔のセンター前ヒットで1点。さらに犠牲フライと2番・中妻翔のセーフティバントと盗塁で二死二、三塁から、3番・菊田のレフト前2点タイムリーでこの回4点を挙げる。
3回表、常総学院は2番手に背番号11の右腕・和田 流希哉を送る。波崎柳川は2番・齋藤駿がレフト前ヒット、4番・石田敬也がセカンド内野安打で二死一、二塁とするが5番・小原はセンターフライに倒れる。
3回裏、波崎柳川は2番手にセカンドの守備に就いていた背番号4の右サイド・齋藤駿(1年)にスイッチし、三者凡退に抑える。
4回表、波崎柳川は先頭の6番・提箸琉希哉がセカンド内野安打で出塁するが、ショートゴロゲッツーでチャンスを作れない。
6回表、波崎柳川はエラーとサード内野安打で一死一、二塁とするが、6番・提箸の浅いセンターライナーにセカンドランナーが飛び出してしまいゲッツーでチャンスを潰してしまう。
常総学院は5回まで齋藤駿の前に1安打無得点に抑えられるが、6回裏に追加点を挙げる。先頭の9番・岡野がセンターへのスリーベースで出塁し、1番・菊地壮太の右中間ツーベースで1点を追加する。
波崎柳川はここで3番手にセンターの守備に就いていた背番号8の左腕・齋藤翼を送る。
しかし常総学院の勢いは止まらない。無死二塁から2番・中妻のライト前タイムリーで1点。さらに盗塁と牽制悪送球で三塁まで進み、ワイルドピッチで8点目を挙げる。
エースの岡田幹太は次戦に不安が残る内容となった
7回表、常総学院は背番号1の右腕・岡田幹太をマウンドへ送る。7点差をつけられた波崎柳川は先頭の7番・川名が左中間ツーベースで出塁し、9番・圷優希のレフト前ヒットとパスボールで一死二、三塁とすると、1番・中村昴也がセカンドに放った当たりがエラーを誘って2点を返しコールドを回避する。
8回表、波崎柳川がさらに追加点を挙げる。3番・齋藤翼と4番・石田の連打とパスボールで一死二、三塁から、6番・提箸のショートゴロの間に1点を返しその差を4点とする。
8回裏、常総学院は先頭の4番・斉藤勇人が左中間ツーベースで出塁し、二死三塁までチャンスを広げるが追加点は奪えない。
4点差を追う波崎柳川は9回表、一死からエラーで出塁するものの、サードゴロゲッツーで試合終了となる。常総学院が8対4で波崎柳川を下して準々決勝に駒を進めた。
安打数は常総学院が15本、波崎柳川が12本と打ち合いになったが、お互いに得点に結びつかなかった。特に波崎柳川は4個の併殺を喫してチャンスを広げられなかった。
常総学院の右腕3投手はいずれも130キロを超える。先発の渡部聡は最速135キロを計測。エースの岡田幹太は3イニングを投げ4安打3失点。最速は141キロを計測しながらも各打者にアジャストされて調整登板どころか次戦に不安が残る内容であった。
打線は2番の中妻翔が2本のセーフティバントを決めるなど3安打。3番の菊田拡和も3安打と当たっていた。1番打者が試合ごとに変わっておりいまだ手探り状態で、この日は菊地壮太が座った。波崎柳川2番手の右サイド・齋藤駿からは打者一巡をノーヒットに抑えられた。
波崎柳川は大量リードを許しながらも食らいついて終盤に追い上げた。4番の石田敬也は3安打。2安打した3番の齋藤翼の振りの鋭さが際立っていた。投手陣は先発の小原凛が5失点と攻略されたが、2番手の右サイド齋藤駿が115キロの遅球を使って3回を無失点に抑えた。
(文・写真=伊達 康)