日大高vs横浜桜陽
日大高が終盤、横浜桜陽を突き放す
安保(日大高)
[stadium]保土ヶ谷球場[/stadium]の第2試合は、横浜桜陽と日大高の対戦。気温29.6℃、湿度66%、南西の風7.1m/s。11時15分に試合開始のサイレンが鳴った。
試合は序盤から動く。日大高は1回裏、横浜桜陽の先発、高橋から1番大野がライト線への2塁打で出塁すると、2つの四球で1死満塁とし、ここで5番須永がスクイズを敢行。フォースプレーだったが、本塁はセーフとなり、まず1点を先制。その後、6番木下が四球を選んで再び満塁となった所で、7番井上がレフト前に2点タイムリーヒットを放ち、3-0とリードする。
日大高は3回にも2番川腰の四球、3番久富のショートへの内野安打、4番小嶋のバントヒットで無死満塁とすると、5番須永の押し出し四球で4点目、また6番木下のセンターへの犠牲フライで5点目、続く7番井上のライト前ヒットでまたも満塁の場面を作って8番安保がレフトへの犠牲フライを放って6点目が入り、点差が6点に広がる。なおも2死1、2塁とチャンスが続いたが、横浜桜陽は投手を泉に交代。泉は9番窪嶋を三振に討ち取り、これ以上の失点は防いだ。
そして、横浜桜陽は4回表に反撃。3回まで無得点に抑えられた日大高の先発左腕、安保から先頭の1番川守田が死球、続く2番嶋田が四球で出塁して無死1、2塁。その後、2塁ランナーが牽制で刺され、チャンスを潰したかに見えたが、3番泉がセンターオーバーのタイムリー3塁打を放ち、1点を返す。その後、4番溝口が四球で出塁して1死1、3塁となった所で、日大高は2番手投手にエース番号の荒川を投入。ここで5番竹下の打球はショートゴロ。併殺でチェンジと思われたが、セカンドの送球エラーで横浜桜陽は1点追加。なおも6番渡辺の四球で2死1、2塁となり、7番佐藤直のライト前タイムリーヒットで3点目、さらに1塁ランナーも野手のスキを突いてホームに還って4点目が入り、4-6と2点差に迫った。
しかし、その裏、日大高は1番大野がショート内野安打で出塁し、2死後、4番小嶋がライトに打球を放つと、ライト川守田の懸命のスライディングは及ばず、ヒットとなって1点を追加。リードを3点差に広げる。
5回は互いに無得点のまま、グラウンド整備へ。時刻は既に正午を回り、気温は30℃を超えた。
そして6回表、横浜桜陽は3番泉のファーストへの内野安打、4番溝口の四球で無死1、2塁のチャンスを作る。ここで日大高は3番手投手に高良を投入。高良は5番竹下を外の変化球で三振に仕留めるが、横浜桜陽は続く6番渡辺のレフト前ヒットで満塁とし、7番佐藤直のサードゴロの間に3塁ランナーが還り、1点を返す。しかし、その裏、日大高は1番大野のレフト前ヒット、3番久富のバントヒットで1死1、3塁とすると、4番小嶋に1、2塁間を破るタイムリーヒットが出て再び点差を3点に広げる。なおも6番木下の四球で満塁とし、続く7番井上がセンターに抜けようかというヒット性の当たりを放つも、ショート満田の好捕でセカンドフォースアウト。中盤は3点差以内の、点を取られたら取り返す展開が続く。
7回はお互いに無得点に抑え、8回の表、横浜桜陽の攻撃。4番溝口、6番渡辺、8番満田の3本のセンター前ヒットで1点を返し、6-8と再び点差を2点に縮め、2死1、2塁。続く9番丹波はショートゴロ。ここで送球エラーで2人のランナーが還り、同点かと思われたが、ランナーの守備妨害により得点は認められず。
そして2点差のまま、裏の日大高の攻撃。7回は満塁のピンチを凌いだ泉だったが、8回は6連続四球で日大高に2点を献上。ここで横浜桜陽は泉を諦め、一死満塁で3番手投手に加藤を投入するが、加藤は3番久富に右中間を破る走者一掃のタイムリーヒットを浴び、7点差がついた所でコールドが成立。日大高が横浜桜陽を13-6で下した。
序盤に6点差がつき、ワンサイドになる可能性もあったが、横浜桜陽は中盤に2点差にまで追い上げて食い下がった。泉もロングリリーフで粘投を見せたが、ついに8回に力尽きた。投げた瞬間にボールと分かる投球が多くなり、自滅する形となってしまったのが残念だ。一方、日大高は、まず序盤にリードし、中盤は点を取られても取り返してリードを許さず、終盤に突き放すという試合巧者ぶりを発揮して粘る横浜桜陽を下した。この勝ち方は3回戦への弾みとなりそうである。
(文・写真=松田 祥二郎)