【11日目見所】 ベスト16入りを決める4校は?創志学園vs下関国際など実力校同士の対決に注目
東の名門校対決を制するのは??
8月15日、第100回全国高等学校野球選手権記念大会11日目。この4試合で、第100回甲子園のベスト16が出揃う。2回戦最後の4試合も好カードばかり。そんな4試合の見所を紹介したい。
中国地区同士の対決。中国地区で勝ち残っているのはこの2校だけであり、実は国体の出場校を選ぶうえでも大事な試合だと頭にとどめておきたい。
この試合は下関国際の鶴田克樹、創志学園の2年・西純矢の両エースの投げ合いに注目だ。鶴田は145キロ前後の速球と高速スライダーを武器にする投球は簡単に攻略できない。西は、140キロ後半のストレートと落差抜群の変化球のコンビネーションで三振を量産。さらに四死球0と、三振が奪えるのも魅力。両投手の持ち味が発揮されれば、終盤までひりひりするような投手戦が予想される。
両チームの打のキーマンは、創志学園は1番岡本伊織、3番中山瞬、4番金山昌平、9番藤原駿也、下関国際は1回戦猛打賞の甲山 達也、3番・川上 顕寛、4番鶴田となるだろう。
試合は3点~4点勝負の接戦が期待できるのではないだろうか。
初戦、競り合いを制した興南と打線活発な木更津総合の一戦。興南は投手起用がポイント。2年生左腕・宮城 大弥は右打者の胸元に強烈に140キロ台のストレートを投げ込める左腕。木更津総合でも打ちにくい投手だ。とはいえ、右打者に本塁打を打たれており、右打者の太田翔悟がポイントとなりそう。もちろん、広角に打てる野尻幸輝、山中稜真もキーマンとなる。
興南は左打者が揃い、嫌らしさがある。コツコツとつないで集中打で加点していきたい。
木更津総合は投手総動員の体制。まず背番号1の野尻幸輝が6回、7回まで試合を作り、最速149キロを計測し、上り調子の根本太一。また140キロ超の速球を投げ込む1年生右腕・篠木健太郎も投入して、逃げ切りたい。試合は5点勝負になるのではないだろうか。どちらがチャンスの場面で畳みかけることができるか注目だ。
初戦大勝した日大三と羽黒の好投手を攻略して勝ち上がった奈良大附。ともに打力が高く、終盤まで激しい戦いが繰り広げられそうだ。
日大三の初戦を振り返ると、相手投手の自滅によって優位的に進めることはできたが、今度の奈良大附はそうはいかない。奈良大附のエース・木村光は143キロのストレートと落差のあるスプリットのコンビネーションにする本格派で、簡単には打ち崩せない。初戦で甘い球を本塁打にした4番・大塚晃平のように、好球必打で攻略をしていきたい。
さらに打線も上位下位と当たりを見せており、中村奎太、河村唯人だけではしのぐのは厳しいかもしれない。この夏、登板がない147キロ右腕・井上広輝の登板があるか注目だ。
お互いの打線が爆発すると、7点~8点の勝負となりそう。実力校同士の対決は最後まで見放せない。
初戦の鳥取城北戦で苦戦を制した龍谷大平安と同じく延長の末、明石商を破った八戸学院光星。どちらも強打が持ち味のチームだが、投手力は龍谷大平安が上回っており、若干だけ有利かもしれない。
龍谷大平安はエース・小寺智也がコーナーワークを存分に生かしたピッチングを見せていきたい。打線は3番・松本渉、4番松田の2人がキーマン。機動力を使いながら畳みかけていきたい。
八戸学院光星は小寺のピッチングの前に苦しむことが予想される。しかしこの場合、龍谷大平安バッテリーの配球を読み、甘く入った球を確実にたたき、得点をものにしたい。投手陣を見ると、多少の失点は覚悟。投手陣総動員のつもりで龍谷大平安打線をしのいでいきたい。
龍谷大平安が勝つ場合は大差をつけるか、守り勝ち。八戸学院光星が勝利する場合は打撃戦を制した形になるのではないだろうか。