Column

ミレニアム世代のトッププロスペクト Vol.15「浦和学院の投打の柱 蛭間拓哉・渡邉勇太朗」

2018.08.01

 ミレニアム世代の逸材をトッププロスペクト方式で紹介。今回は甲子園出場を決めた浦和学院の主力選手二名を紹介。

蛭間拓哉(浦和学院)土壇場でチームを救う活躍 甲子園でも窮地を救う活躍を

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蛭間拓哉(浦和学院)

 

 最終学年になって大きく成長した選手だ。パワフルなスイングから強烈な打球を飛ばし、高校通算27本塁打を記録。さらに軽快に駆け抜ける俊足、センターからダイレクト返球を見せる強肩と三拍子そろった大型外野手だ。
 そんな蛭間は小学校時代にライオンズjrを経験。さらに前橋桜ボーイズを経て浦和学院に入学。高校では1年春からベンチ入り。頭角を現したのは2年夏から。自慢の強打を武器に4本塁打8長打13打点と大活躍を見せた。しかし決勝の花咲徳栄戦で4打数無安打に終わり、悔しさを痛感した。そして主将に就任した秋も準々決勝まで勝ち進むも、市立川越戦で0対1の完封負け。またレベルアップを誓った冬場では、2月中旬に腰を痛めた影響で調整が遅れ、もどかしい日々を送った。しかし蛭間はくじけなかった。5月4日、春季県大会の花咲徳栄戦。1点差の9回裏、打席が回ってきた蛭間は同点本塁打。勢いに乗ったチームはサヨナラ勝ち。

 蛭間は関東大会でも調子を上げ、初戦の千葉黎明戦では適時打を放ち、健大高崎戦では本塁打を放つなど勝負強さを発揮。南埼玉大会では、25打数11安打、1本塁打、7打点の活躍で5年ぶりの甲子園出場に貢献した。

 今年に入ってから土壇場での活躍が光る蛭間。甲子園でもチームの窮地を救う打撃を見せつける。


渡邉勇太朗(浦和学院) 3年間の集大成を甲子園で

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渡邉勇太朗(浦和学院)

 今年の埼玉ナンバーワン右腕だ。190センチの長身でありながら、下半身主導のフォームで投げられる下半身の柔軟性の高さ。全身を連動させた合理的なフォームから繰り出すストレートは常時140キロ前半を計測する。回転数が高く、空振りが奪えるストレートだ。まだ余力を感じさせ、150キロ超まで投げられるポテンシャルが備わっている。さらにストレートだけではなく、変化球の精度も高い渡邉は手元でブレーキが効くカーブ、スライダー、フォークとコントロール良く投げ分けることができる。

 渡邉が台頭したのは2年春。先発で経験を重ねながら、県大会優勝。そして茨城で開催された春季関東大会でも先発投手として好投を見せ、優勝に貢献。夏の大会でも経験を重ね、秋はエースとして大車輪の活躍かと思わせた。しかし2年秋はベスト8で破れ、そして3年春の県大会は故障でベンチ外と苦しい時期を味わった。関東大会の千葉黎明戦では復活登板を果たし、最速142キロのストレートを武器に、5回途中まで1失点の好投を見せた。

 そして夏では3試合に登板。17回三分の一を投げて、8失点と渡邉からすれば、失点は多いが、常時140キロ中盤のストレートは勢いが増し、決勝戦ではNPBのスカウトのスピードガンで、最速149キロを計測した。

 5年ぶりの出場を決めたとはいえ、まだ本人は南埼玉大会のピッチングには満足していないだろう。初の大舞台で、3年間の集大成を見せる。

文=河嶋宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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