Interview

野村大樹(早稲田実業) 「ライバルによって掻き立てられた甲子園への想い」

2018.04.09

 4月1日から開幕した春季東京都大会もベスト16が出揃った。その1校に入ったのが早稲田実業だ。今年も高校通算55本塁打の野村大樹主将が引っ張る打線は強力。今回は野村に話を聞き、昨秋から今春にかけての意識の変化、中学時代のライバルたちに対する想いを語ってくれた。

(取材日 4月4日 都立日野戦 試合後の取材より)

今春は本塁打よりもヒットを多く打つこと!

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野村大樹(早稲田実業)

――都大会初戦(4月4日)を終えての感想を聞かせてください。

野村 大樹選手(以下、野村) この試合を前に二けた得点を目指してやっていました。結果的に17対1で勝利できて、ほっとしています。

――昨秋の大会と今春の大会では気持ちの変化はありましたか?

野村 やっぱり秋は自分の結果を気にしすぎなところがあったんですけど、今ではチームのために動くことができています。

――昨秋の国士舘戦の負けをどう生かしましたか?

野村 やっぱり秋は打てないで負けてしまったので、冬場の合宿ではスイング数を去年の2倍にしたりと徹底的に振り込んできました。

――主将の目から見てどんなところが成長したと感じますか?

野村 まとまりが出てきました。去年までは打ってもバラバラでうまくつながらなかったのですが、この春の練習試合ではしっかりと「流れ」を作ることができたので、打線がつながり、どんな相手でも10点以上を奪って、勝つことができました。

―― 初戦の駿台学園戦では無安打に終わりましたが、振り返っていかがでしょうか。

野村 練習試合ではずっと打っていて、3月27日の練習試合で高校通算54号を打つぐらいよかったのですが、しばらく体調を崩しておりまして…。それでもアクシデントがあるわりには良かったかなと思っています。無安打でしたけれど、そんなに気にしていないですし、次は絶対打てると思っています。

―― ご自身の打撃面で変化したことを教えてください。

野村 やはりつなぐ意識が出てきたことです。今年のチームは清宮(幸太郎)さんのように本塁打を何度も打てる打者はいないですし、自分が意識することはミートして、1本でもヒットを多く打つこと。僕がつなぐ意識を持つことで、全員がその意識になると思っています。

―― 次の試合に向けての意気込みを教えてください。

野村 個人の結果はもちろんですけど、チームの勝利が一番なので、チームの勝利に貢献するために自分が打つこと。自分が打てばもっと点が入ると思うので、結果を出していきたいです。

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大阪福島シニアの同期の活躍は大きな刺激となっている

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捕手・野村大樹(早稲田実業)

――春季大会が行われている最中に、選抜も行われていました。あの舞台に立ちたかった思いはありましたか?

野村 それはあります。大阪桐蔭の主将・中川卓也は大阪福島シニアで一緒にプレーしていて、あそこ(甲子園)でプレーできて羨ましいと思う部分はありますけど、夏は自分が立ちたいと思っています。

――中川選手とは連絡は取りあっているのですか?

野村 いやそれはないですね。大阪桐蔭は携帯電話が禁止ですので、高校に入ってからは連絡は全く取れてないです。

――野村選手にとって中川選手の存在は刺激となりますか?

野村 もちろんあります。日本一の学校で、そしてすごい選手たちと競い合って高めている学校ですので、そういう学校に勝ちたいと思っています。

――今春、センバツに出場した明秀日立の増田陸選手も同じ大阪福島シニア出身です。3回戦では大阪桐蔭vs明秀日立の試合がありましたが、この試合は見ましたか?

野村 見ました。ちょうど練習が休みの期間で、最初から最後まで見ました。

――増田選手をインタビューしたとき、野村選手も、中川選手も、「2人は次元が違う」と話されてました

野村 そういいますが、増田は守備の人でこれまで多くのピンチを救ってくれました。最後のシニアの全国大会行きがかかった予選で、抜ければ逆転サヨナラの場面で、増田の好守備で防いでくれた試合があったんです。そのおかげで全国ベスト8に行くことができました。

――全国大会で活躍する2人を見てどんなことを感じましたか?

野村 中川も、増田も、僕よりも上にいるレベルであるということ。だから夏までには絶対に追いついて甲子園に行きたいと思います!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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