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センバツ選考の気になる選出理由!近畿地区、滋賀から3校選出の裏側

2018.02.01

センバツ選考の気になる選出理由!近畿地区、滋賀から3校選出の裏側 | 高校野球ドットコム

 一昨日と昨日に続き、選抜選考委員会後の記者会見の様子を取り上げます、3回目は近畿地区および21世紀枠です。
記者会見出席のみなさん

①選考委員会全体の委員長 八田英二さん(日本高等学校野球連盟会長)
②北海道、関東、東京の3地区委員長 磯部史雄さん
③東北、近畿の2地区委員長 杉中豊さん
④東海、北信越、九州の3地区委員長 松元泰さん
⑤中国、四国の2地区委員長 井尻陽久さん

記者質問:「21世紀枠と一般選考は別の選出になると思いますが、地区大会の優勝や準優勝に絡まずに滋賀から3校というのはバランスと意味で個人的にはどうなのかなという部分もあるのですが、選考委員会としてバランスだとか、今回の評価をお聞かせください」。

八田会長:「21世紀枠に関しては一つの県で何校とかは考慮せずに選びます。そのあと、それぞれの地区で(一般枠)」が選ばれるわけです。結果として(一般枠と合わせて)3校になったわけです。これに関しては杉中委員長からも話していただいだ方がいいと思います」。

近畿地区・杉中委員長:「そこは我々の地区でも議論になりました。ただ、我々は一般枠を選考する所で、そこでは縛りとして一般枠として同一県3校は(ルール上)ありえない。ただ今回は(近江彦根東の)一般枠2校です。21世紀枠とは切り離して考えようということで、我々は選考いたしました」。

 21世紀枠と一般枠は“別物”というのは過去の選考委員会でも明らかにされています。時系列で21世紀枠を先に選考するので、どうしても憶測で『関係性があるのではないか』と言われますが、選考委員会や記者会見では毎回、関係をはっきり否定しています。

 2年前の長田が21世紀枠で選出されて報徳学園が一般枠で補欠に回り、市立和歌山が選出されたことを思い出される方もいるかもしれません。でも当時、選考委員会では長田の結果に関わらず、あくまでも報徳学園市立和歌山の比較だけで選んだと話しています。

 だから、2年前と比べたらダメなんです。もちろん、人間が決めることですから色んな思惑が絡んでも仕方ないでしょう。でも忘れてはならないのは、大会本部から委嘱された選考委員全員で出した結論には、私達は従うしかないのです。それが招待大会である選抜です!

 最後に近畿地区でこんな質問がありました。

記者質問:「近畿地区の杉中委員長に追加でお聞きします。彦根東智辯学園と初戦で敗れた明石商履正社が補欠に入った。その選考経過をもう少し詳しくお願いします」。

近畿地区・杉中委員長:「5校目と6校目については選考委員会の中でも(最初は)意見が分かれました。最終的には彦根東の試合内容、智辯学園の敗れた試合を比較したら、彦根東が1回戦で県1位校(明石商)に勝って、準々決勝で近江に敗れましたが1点差であった。そういうところで比較検討した結果、彦根東を5校目しました。それで補欠校なんですが、1校目に明石商にしたのはベスト8に入ってないし議論が色々ありましたが、兵庫県1位と地域性。補欠校に地域性を考えても良いんではないかという結論で明石商にしました。それと2校目の履正社ですが、(選考委員の)皆さんがそう思われていると思いますが、履正社の戦いぶりや戦力は全国レベルで戦えるチームであると判断して選びました。確かに1つも勝ってない2校が選ばれるのは異例かもしれませんが、力を考えたらあり得るのではないかと思います」。

各地区の選考委員長は記者会見中も膨大な資料を手に持って、いかなる質問にも答えられるように準備していました。それだけしっかりと選考委員会に臨んでいます。先に書いたように人間が選ぶため主観が入るのはやむを得ないのですが、選抜である以上はこの決め方が一番です。

また地区別小委員会が4つの部屋で同時に行われていて、選考委員も決まった地区のみを担当するため、各地区で選出理由に若干の違いが出てくることもあります。それと過去の選考がどうだったかではなく、今の選考をしています。つまり私達は過去を持ち出してはいけないように感じます。

 最後に選考委員会は選抜大会期間中に反省会をして次の年に備えていることも付け加えておきます。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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