トーナメント形式を変えるだけで野球がこんなに楽しくなる!夢のある提案
アメリカで最も人気が高いプロスポーツは野球ではなくアメリカンフットボールのNFLと言われています。その証拠に昨年の年間視聴率トップはNFLのスーパーボウル、ペイトリオッツvsファルコンズでした。
そのNFLはレギュラーシーズン17週(各チーム16試合ずつ)を終了し、先週から負ければシーズン終了の一発勝負【プレーオフ】に入りました。日本時間の今朝と明朝はベスト8といもいうべき、ディビジョナルプレーオフが行われ、ベスト4が決まります。そのプレーオフのトーナメントが独特なものであることを今回は紹介しましょう。
NFLはAFCとNFCの2つのカンファレンスに分かれています。日本のプロ野球で言えばセ・リーグとパ・リーグみたいな感覚ですね。
両カンファレンスから6チームの計12チームがプレーオフに進出して、カンファレンスごとにトーナメントで1位チームを決め、王者決定戦のスーパーボウルでNO1を決めます。
各カンファレンス6チームは成績に基づいてシード順位が1位から6位まで決まります。
1回戦(ワイルドカードプレーオフ)はシード3位vs6位、4位vs5位の対戦で1位と2位は2回戦(ディビジョナルプレーオフ)で待ち受けます。
その後は、準決勝(カンファレンスチャンピオンシップ)、決勝(スーパーボウル)へと続いていきます。
通常よく見るトーナメント表ではシード1位と2位がどこと対戦するのかわかるのですが、NFLでは1回戦が終わるまでわかりません。下記のようになっているからです。
3位vs6位→3位が勝利した場合は2位と対戦、6位が勝利した場合は1位と対戦。
4位vs5位は3位vs6位の結果によって1位と対戦するか2位と対戦するか変わる。
わかりにくい方のために、昨年のプロ野球の順位に当てはめて紹介しましょう。
パ・リーグ1回戦
楽天(3位)vsロッテ(6位) 会場は楽天がホーム
オリックス(4位)vs日本ハム(5位) 会場はオリックスがホーム
※ロッテが勝った場合は2回戦で1位のソフトバンクと対戦。(ソフトバンクのホーム)
※楽天が勝った場合は2回戦で2位の西武と対戦。(西武のホーム)
オリックスvs日本ハムの勝者は、楽天vsロッテの結果によって2回戦の対戦相手が決まる。
セ・リーグ1回戦
DeNA(3位)vsヤクルト(6位) 会場はDeNAがホーム
巨人(4位)vs中日(5位) 会場は巨人がホーム
※ヤクルトが勝った場合は2回戦で1位の広島と対戦。(広島のホーム)
※DeNAが勝った場合は2回戦で2位の西武と対戦。(阪神のホーム)
必ずシード最上位が勝ち上がったシード最下位と対戦し、なおかつホームで戦えるんですね。こうやってプロ野球で例えてみるとわかりやすいのではないでしょうか。
もう一つ、6位同士の決勝になっても「レギュラーシーズンの価値が・・・」とか文句を言うことがほとんどないんです。これがアメリカの特徴と言えるでしょう。おそらく日本のプロ野球でこんなトーナメントをして、6位同士の決勝になれば多数の文句が出ると思います。クライマックスシリーズの例を見る限り(笑)
アメリカンフットボールは野球と同じくアメリカスポーツ。よく見ると、野球の考え方と通じる部分が多々あります。実際に昨春の選抜高校野球に出場した球児の中にも、「NFL観戦が好き」という方もいました。テレビではBSやCSなどでしか放送されていませんが、見れる方はぜひトーナメントの行方とともに気にしてみてください。
ディビジョナルプレーオフ
AFC
ペイトリオッツ(シード1位)vsタイタンズ(シード5位)
スティーラーズ(シード2位)vsジャガーズ(シード3位)
NFC
イーグルス(シード1位)vsファルコンズ(シード6位)
バイキングス(シード2位)vsセインツ(シード4位)
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(文:松倉雄太)