突発的なケガを防ぐためにできること
ボールが無造作に転がっている状況はケガをしやすいのでなるべく早く片づけよう
■突発的なケガを防ぐためにできること
野球は突発的なケガが比較的少ない競技であるといわれています。ラグビーやサッカーなど相手選手と体当たりするような接触プレーが少ないためですが、野球でも少ないながらもケガをしてしまうケースが考えられます。その代表例として挙げられるのがデッドボールです。
投手は決して意図して身体に当てているわけではありませんが、それでも厳しいコースをつかなければ打ち取れないときや、コントロールミスなどによって相手バッターの身体に直接当ててしまうことがあります。頭部は硬球が直接当たってしまうと生死に関わってきますので、必ずヘルメットをかぶることがルールとして義務づけられています。バッターとしてはそれ以外にも当たりそうな部位を守るためにエルボーガード(肘当て)を着けたり、フットガード(すね当て)をつけたりして、直接ボールが当たることを防ぐようにすることが大切です。特にフットガードはデッドボールだけではなく、自打球からすねを守るためには必要な用具であると言えるでしょう。個人で購入することがむずかしい場合は、チームで準備しておくことも検討しましょう。
またグランドを見回してみたときに、必要ではないものが無造作に置かれているとそれだけでケガをしてしまうことがあります。グランドを整備するグランドレーキもまたその一つです。不意に踏んでしまって捻挫をするだけではなく、アキレス腱を切ってしまったり、顔面を打撲したりと大きなアクシデントに発生することが考えられます。グランドでは常に整理整頓を心がけ、不要なものはその都度片づけておくこともケガ予防につながります。
バッティング中の守備を行う際も転がっているボールはそのままにせず、かごに入れたり、集めたりしてグランドにボールが無造作に転がっていることのないようにしましょう。バッティングの打球を追いかけていると足元を見ることが少ないので、転がっているボールを踏んでしまって捻挫をしてしまったというケースはよく見られます。これも周囲を見渡して気をつけるだけで防ぐことのできるケガと言えるでしょう。
グランドを始めとする環境整備は、気持ちのよい環境を作るだけではなくケガ予防にもつながるものですので、ぜひ積極的に行っていきましょう。
文:西村 典子
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