Column

槻の木高等学校(大阪)

2017.06.18

個々の選手が自分の役割を完璧にこなせすチームを目指す

■槻の木はどんな学校?
 大阪府高槻市にある大阪府立槻の木高等学校は、2003年に大阪府立島上高校と大阪府立高槻南高校を統合して開校。学科は単位制の普通科のみで前後期制を採用している。野球部は強豪ひしめく大阪にあって、昨秋は4回戦進出。今春はさらに成績を伸ばし、大阪大会のベスト16まで勝ち上がっている。

■槻の木野球部の紹介
 現在、野球部は3年生19名、2年生10名、1年生14名の計43名。平日はグラウンド全面を使えないため、バックネットに向かってバッティング練習をするなど限られた場所と時間のなかで効率的に練習することを意識している。今季は団結力・向上心・バッティングを武器に大阪大会でベスト4に入ることを目標にしている。


集合写真(槻の木)

■昨秋のチーム発足当時を振り返って
 
昨春、自分たちの1学年上の先輩方がベスト16という記録を残されたので、自分たちもその結果に追いつき追い越そうというテーマでスタートしました」と話す藤原 大樹主将。厳しいトレーニングにも妥協せず、12月末までは体作り、1月からは打撃力の向上を中心に、明るい雰囲気をつくって取り組んできた。

■現チームに起こった出来事や試合で印象に残っていることは?
「今春の遠征で敦賀気比と対戦した練習試合です」と振り返る藤原主将。「結果は負けてしまいましたが終盤までもつれる試合を作ることができ、強豪私学でも戦えるという自信をチームとして得ることが出来ました」

■槻の木を引っ張る選手は?
牧 晃平選手、大塚 脩太選手、前埜 佑介選手の3年生トリオは自慢のパワーで長打を量産。また、政 俊也選手はここぞの場面で一打が出る選手として期待されている。

■今夏への意気込み
 今夏は選手それぞれが「自立」した選手になることにテーマを置いている。「打撃で言うならば、後ろの打者に繋ごうと心掛けることはもちろん大切ですが、それ以前に個々の選手がその打席の中で自分の役割を完璧にこなせるようになることを意識しています」と、藤原主将。そして、「応援してくださる顧問の先生方や学校の先生方。さらにクラスの友人、両親、家族、今までお世話になった全ての方に成長した姿を見せ、恩を返し、最高の夏にしたい」と誓っている。

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[page_break:最後まで粘り続ける戦いをしていきたい!]

左から前埜、大塚、藤原、牧(槻の木)

最後まで粘り続ける戦いをしていきたい!

 ここからは、前埜 佑介選手(3年)にお話を伺います!

Q.夏へ向けての課題や強化したいところを教えてください

前埜:今年の春季大会はベスト16まで勝ち進んでいくことができましたが、そのなかで4回戦と5回戦が連戦になり、チームとしても最終回まで粘り続けることができませんでした。ですから、今後は普段の練習や練習試合から大会の雰囲気に近づけていきたいです。個人的にはチャンスで打順がまわってくることが多かったのですが、その場面でヒットを打つ確率が良くなかったので、日頃から1本、1球を大切にしてチャンスでの打率を上げていきたいです。

Q.ここまで振り返って高校野球で一番思い出に残っていることは何ですか?

前埜:春季大会3回戦の布施戦で1点差の最終回、無死満塁のピンチから登板し、ホームゲッツーと三振で無失点に抑え、試合に勝てたことです。球数は11球しか投げていませんが、この11球は今までで一番気持ちの乗ったボールを投げることができました。今でもその時の緊張感や抑えた時の嬉しさを覚えているくらい最高の思い出です。

前埜選手、ありがとうございました!

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[page_break:少々の事では揺らがない気持ちの強さを持っているチーム!]

試合前に「気」を合わせるて集中力を高める(槻の木)

少々の事では揺らがない気持ちの強さを持っているチーム!!

  ここからは田中 眞監督にお話を伺いました!

Q. 新チームが始まってから、どのようなテーマをもってチーム作りをされてきたのでしょうか?

 前監督の辻本 吉伸教諭がバッティングに力を入れてこられたので、その強みを踏襲したいと考えています。また、練習メニューなども自分たちで調べながら組んできた選手たちなので、考える力は鍛えられていると思います。ですから、指導する側も押し付けにならないように気を付け、選手の思考の選択肢を増やしてあげられるようにアドバイスしています。

Q. チームの強みを教えてください

 自分たちで工夫してきたチームなので「ぶれる」ことがない。春季大会でも劣勢に立たされた場面がありましたが、落ち着いて試合を進めていました。夏の大会でも自分たちの良さを十二分に発揮してくれればと期待しています。

Q. 最後に、夏に燃える3年生や部員たちにメッセージをお願いします!

 部員たちにとっては万全の環境で野球に取り組めたとは言えないかもしれませんが、自分たちの手で様々な困難を乗り越えてきたチームですから、少々の事があっても揺らがない強さを持っていると思います。春の大会でも厳しい試合が続くなか、5回戦まで勝ち進めたのはその成果のほかにありません。
3月から指導させてもらいましたが、全員がよくアドバイスを吸収してくれ著しい成長を見せてくれました。夏までの時間は少なくなりましたが、まだまだ成長を続け、よりたくましいチームとなって槻の木高校の新しい歴史を作ろう。

田中 眞監督、そして槻の木高校野球部の皆様、ありがとうございました!団結力・向上心・バッティングを武器に最高の夏にしてください!


今年も大好評!
僕らの熱い夏 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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