仙台城南高等学校(宮城)
集合写真(仙台城南)
種類が豊富なランニングメニューで体作り&下半身強化
■格闘技の工大高
仙台城南高等学校は宮城県仙台市太白区にある私立高校。現在の校名には2013年より現校名。旧々校名(東北工業大学電子工業高等学校)から「工大高」と呼ばれることも多く、空手道部とレスリング部が全国大会やインターハイで何度も優勝しており「格闘技の工大高」として有名だ。
■昨秋は県ベスト4に進出
現在の部員数は1年生21人と2年生26人。浅野 友希主将が「どんな時でも支え合えるところ。先輩、後輩関係なく教え合えるところ。上下関係がしっかりある仲の良さと盛り上げ合えるところ」と長所を挙げた現チームは昨秋、県ベスト4に進出した。
「スターティングメンバー、ベンチ、スタンド、応援して下さる方々の心が一つになったことが勝ち上がれた要因です。技術面では劣っていたけれど雰囲気や勝つぞという気持ちが全員から伝わりベスト4まで勝ち上がれました。今後、チームの雰囲気作りを今までよりも良くしていきたいです」
しかし直後に悔しい敗戦も味わった。浅野主将の印象に強く残っているのもこの試合だった。
「3位決定戦の利根戦で、5対4で負けました。決して勝てない相手ではなかったんですが、一瞬の油断であったり気の緩みが敗戦につながりました。点を取って取られての繰り返しでした。負けた時は、あと一歩で東北大会だったので今までで一番悔しい思いをしました」
■浅野主将から見た各選手の特徴
浅野主将は昨秋活躍した阿部 竜弥投手、丸子 健選手、最上 敬太選手、伊藤 英二選手の特徴を話してくれた。「竜弥はほとんどの試合に登板し、どの状況でも竜弥らしく落ち着きのある冷静なピッチングをしてくれました。健は前後左右に振られるどんな打球も捌いてくれて、バッティングでは流しも引っ張りも打てて、セーフティやフォアボールを誘って塁に出ることの出来る選手です。最上は県大会2回戦での1打席目にホームランを打ち、尚且つ塁に出たら足でかき回すことの出来る選手です。英二は3位決定戦の[stadium]koboスタジアム[/stadium]でのホームランや、流し打ちの出来る器用な選手です」
選手紹介はまだ続く。「山内 大輝は流し、引っ張り共に打てる器用な選手で、1番の特徴はここで塁に出て欲しいというところで打ってくれたり、デッドボールなどで確実に塁に出るラッキーボーイです。最上はシングルの当たりでもベースを2つ取れる俊足の持ち主で、1番の特徴は打球の速さです。高校生とは思えない打球を飛ばす選手です」
それぞれが試合で持ち味を発揮する中でも浅野主将は伊藤選手を春のキーマンと見る。「人一倍の努力家でしっかり振り込んだり体作りをしているので来年はミート力も上がり、長打も打てる選手になると思います」
■春はベスト4以上、夏は甲子園が目標
浅野主将は「ランニングはグラウンドで行うものと外で行うものがあり、種類は他の高校さんより多い自信があります」と話す。この冬は体作り、下半身強化とゴロ捕球などの基礎練習を徹底的に行うことをテーマに大年寺の階段ダッシュ35秒以内を20本などをこなす。
「秋の大会ではエラーが数多く何度もピンチを抱えてしまったので、キャッチボールやフライ捕球など守備の基礎中の基礎を鍛えています。一定のレベルの投手に達すると見事に当たらなくなり、ヒットも数少ないので素振りを徹底して行っています。今までの自分とは見間違えるほど体を大きくして、スイングスピードの平均値も上げたいです。2年生、1年生が切磋琢磨し合って今までの城南高校野球部とは違う姿を見せられるよう日々努力します」
オフ開けの目標を尋ねると、「秋は県ベスト4になったので春は最低県ベスト4以上。夏は甲子園です」と答えてくれた。
坂ダッシュ(仙台城南)
怒られてもポジティブに!切り替えの早さは負けない!]
ここからは阿部投手、最上選手にお話を伺います。
Q. 秋に見つかった課題はどんなことでしたか?
阿部:初回の立ち上がりです。試合では初回の失点が一番多く、抑えていれば勝てた試合が多かったので一番の課題です。
最上:課題は数え切れないほどありますが、一番は外野から捕手へのスローイングです。
Q. この冬はどんな冬にしたいですか?
阿部:走り込みとウエイトトレーニングを行った後の食事を大切にして、春夏の投球の結果につなげられるような冬にしたいです。
最上:一日の時間を大切にする冬にしたいです。
Q. モットーにしていることや好きな言葉はありますか?
阿部:「大器晩成」です。
最上:「健康」です。健康だからこそ野球が出来るからです。
Q. 他のチームに負けない長所は何ですか?
阿部:面白いやつが多くてとても明るいところが好きです。監督に怒鳴られて怒られてもネガテイブにならずポジティブに捉えて、次は失敗しないよう修正するところが良いところです。そして、切り替えの早さは負けてないと思います。
最上:このチームの好きなところは笑顔が多いところです。他のチームに負けていないところは学年関係なく仲が良過ぎるところです。
Q. この冬の目標宣言をお願いします。
阿部:ベンチプレス、スクワットのMAX値を10kg以上アップさせ、県ナンバーワンのサイドスローピッチャーになります。
最上:自分の想像以上に全てのレベルを上げることと、どうしたらもっと勝てるチームになれるのか、鍵を探したいと思います。
阿部投手、最上選手ありがとうございました!
[page_break:「2回のオフをどれくらい頑張るか!」]トレーニングの様子(仙台城南)
「2回のオフをどれくらい頑張るか!」
最後に角 晃司監督にお話を伺いました。
Q. 今年のチームはどんなテーマでチーム作りをしてきましたか?この冬のテーマも教えて下さい。
新チームは旧チームで主戦だった2年生の投手が2人残っていましたが、打力が劣っていたので、ロースコアの接戦のゲームを確実に勝ち切ることを念頭に置いてチーム作りを始めました。そのためにまずはバッテリーを中心としたディフェンス面の強化を重視し、守備練習に多くの時間を費やし、更に少ないチャンスで確実に点を取れるよう走塁面のレベルアップも並行して行いました。その結果、地区大会優勝で県大会ベスト4まで進出できましたが、最後の3位決定戦では、懸念していた守備面の破綻で東北大会出場を逃してしまいました。
今冬のテーマは「個々の心・技・体のアップと基本技術(守・打・走)の反復、更にフィジカルアップ」で、来春、来夏こそはベスト4の壁を突破したいです。
Q. 冬のトレーニングに励む選手達にメッセージをお願いします。
高校球児が最後の夏にどれだけのパフォーマンスを発揮出来るかは「2回のオフをどれくらい頑張るか!」だと選手にはいつも言っています。辛く、苦しく、厳しい、更に単調な繰り返しの技術練習やトレーニングをどれだけ意識高く、ライバルや自分に負けずに取り組めるかで有意義にも無駄なオフにもなるので、日々の練習を大事に取り組んでもらいたいです。
角監督、仙台南城高校野球部の皆さんありがとうございました。ベスト4の壁突破を目指して頑張って下さい。
今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!