News

トレーニングの際に摂取したい「BCAA」って何??

2016.06.14

トレーニングの際に摂取したい「BCAA」って何?? | 高校野球ドットコム

BCAAはマグロの赤身や牛肉、卵など動物性タンパク質に多く含まれる

トレーニングの際に摂取したい「BCAA」って何??

 体づくりに欠かせない栄養素の一つがタンパク質です。筋肉をはじめ骨、皮膚、内臓、髪、爪、血液、ホルモンなどさまざまな組織がタンパク質からできています。そしてこのタンパク質はさらに細かい分子であるアミノ酸が連なってできたものです。たとえるとアミノ酸は列車の一車両であり、それがたくさん連なった電車がタンパク質になります。人間の体内で作り出すことができないアミノ酸は必須アミノ酸とよばれ、食事などから摂取することが不可欠です。

 筋肉を構成している必須アミノ酸のうち、BCAAとよばれる3つのアミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)は約30~40%を占めているともいわれ、BCAAの摂取は運動やトレーニングなどにおいて欠かせないものといえるでしょう。

 BCAAは筋肉のエネルギー源として利用されます。食事やサプリメントからBCAAを補給すると、消化管を通って腸から吸収され、血液中のBCAA濃度が高まります。血中濃度がピークを迎えるのが摂取後およそ30分といわれているため、トレーニングや練習の30分前にBCAAを補給すると筋肉を動かすエネルギー源として利用されることになります。運動時のエネルギー源として糖質を利用すると、乳酸をはじめとした代謝産物がうまれますが、BCAAをエネルギー源として利用できれば疲労物質に対する耐性がつき、体力をより長持ちさせてスタミナ向上につながります。

 またトレーニングを行うと筋線維はマイクロダメージ(微細損傷)を受けますが、BCAAの摂取は筋線維が受けたダメージを回復サポートする働きがあるといわれています。筋肉痛は筋線維のダメージによって炎症物質が出ることから起こるといわれていますが、BCAAをあらかじめ補給しておくと筋肉痛の軽減にも効果が期待できます。

 運動前後においてパッと手軽にとることが出来るのはサプリメントタイプのものかもしれませんが、食事においてもタンパク質、特にBCAAを多く含む食事をとることはBCAAの恩恵を受けることにつながります。タンパク質はアミノ酸分子が幾重にも連なったもので、消化に時間がかかるため、食事の数時間後から緩やかに長時間にわたってBCAAが血流にのって細胞に行き渡ることになります。

 三度の食事でタンパク質を含むバランスの良い食事をとることは、体力レベルの向上や筋肉痛の緩和、パフォーマンスアップにもつながることを理解しておきましょう。

文:西村 典子
球児必見の「セルフコンディショニングのススメ」も好評連載中!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.22

【愛知・全三河大会】三河地区の強豪・愛知産大三河が復活の兆し!豊川を下した安城も機動力は脅威

2024.05.22

【秋田】明桜と横手清陵がコールド勝ちで4強入り<春季大会>

2024.05.21

【関東】帝京が2発12得点のコールド勝ち、常総学院はセンバツV校に競り勝って4強入り<春季地区大会>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.20

【春季京都府大会】センバツ出場の京都国際が春連覇!あえてベンチ外だった2年生左腕が14奪三振公式戦初完投

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【岩手】盛岡中央、釜石、水沢が初戦を突破<春季地区予選>