けが予防のためのセルフチェック
けが予防のためのセルフチェック
まずは自分でケガ予防のためのチェックを行おう
この時期は新しい環境でプレーをする新入部員を始め、上級生も学年が上がって心機一転、練習や試合に取り組んでいることと思います。一方で春先は特にスポーツによるケガが増え、整形外科の外来を受診する件数も増える傾向にあるといわれています。ケガをして練習を休む期間が長くなればなるほど、競技復帰には時間がかかってしまうため、できる限り予防することが大切です。ケガを予防するためのセルフチェックとしてまず自分で出来ることを確認してみましょう。
●肩や肘を軽く押して痛みがないか
肩の前側と後側をそれぞれ軽く押してみて、痛みがないか確認します。投球側と非投球側を比べてみるとよりわかりやすいでしょう。また野球日誌などに日々のコンディションを書き込んでおくようにすると、いつから痛みがあるのかがわかりやすくなります。肘は内側(小指側)のあたりと曲げ伸ばしをしたときの後側をチェックするようにしましょう。特にこの部位は投球障害を起こしやすいため、少しの異変でもまず自分で気づくようにすることが大切です。
●日々のストレッチで確認する
毎日決まった時間(たとえば練習後、入浴後といった具合)にストレッチをすることで、昨日と比べてコンディションはどうか、最近柔軟性が低下していないかといったことを確認することが出来ます。肩や肘の痛みは、その部位に機能的な損傷がある場合もありますが、下肢や腰背部の柔軟性や動きの状態などによって肩や肘に負担がかかっていることも考えられます。体全体の柔軟性を改善するためにも、日々のストレッチは習慣化するようにしましょう。
●シューズはすり減ってないか
意外と見落とされがちなものがシューズの状態です。「少しくらい破れていても、特に問題ないので使っています」という選手をたまに見かけますが、すり減っているということはその部分への大きな負担が摩耗を引き起こしているとも考えられます。また足とシューズのサイズがあっておらず、シューズの中で足が「遊ぶ」ような状態をつくり出すと、足の機能を活かすことができず、ケガを誘発することにもつながります。たかがシューズとあなどらず、古くて摩耗したものは新しいものに交換するようにしましょう。その際は、足のサイズにあったものを選ぶことも大切です。
文:西村 典子
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