【秋季近畿大会】準決勝からの展望!明石商、滋賀学園、龍谷大平安、大阪桐蔭!神宮の切符を手にするのは?
強豪が集う近畿大会もベスト4が出揃った。今回はベスト4に勝ち進んだ学校の戦いぶりを振り返りつつ、準決勝の見所を紹介していきたい。
怖いもの知らずの1年生バッテリーで勝ち上がった滋賀学園
神村 月光(滋賀学園)
ベスト4入りした滋賀学園は滋賀3位での出場。滋賀県大会3位決定戦に勝利し、近畿大会出場を決めた。今年の滋賀学園は、守り勝つ野球で勝ち上がってきた。
まず1回戦で大阪1位の大阪商大堺と対戦。3回裏、1点をリードして迎えた4番馬越 大地が豪快な2ランを放って貴重な追加点を入れると、先発・1年生右腕の神村 月光(ひかり)と1年生捕手・後藤 克基の息ぴったりの投球で、1失点完投勝利。
そして準々決勝の報徳学園戦でも神村は快投。130キロ前半のストレート、キレのあるスライダーがコーナーへズバリと決まり、報徳学園打線は全く手を出すことができず、無失点投球。しかし9回で決着がつかず、延長戦へ。13回が終わって0対0のまま迎えた14回表に、女房役の後藤の適時打で1点をもぎ取り、その裏を神村が抑えて報徳学園に完封勝利した。
強豪相手にも恐れることなく、度胸満点の投球を見せる神村とそれを盛り立てる後藤。準決勝ではこの2人の活躍がカギを握るだろう。
2試合連続コールドで勝ち上がった強打の龍谷大平安
冨田 慎太郎(龍谷大平安)
今年の龍谷大平安は打線が強いと評判だったが、近畿大会では評判通りの強打を披露している。1回戦の高野山戦では1点ビハインドの1回裏、5番冨田 慎太郎が逆転満塁本塁打を打つなど、その後も打線が追加点を入れ、9対1で快勝。
準々決勝の阪南大高戦では1年生スラッガー・岡田 悠希が特大本塁打を打つなど7対0で再びコールド勝ちし、センバツへ一歩前進した。今年は本塁打を打った冨田、岡田、3番を打つ西川 藍畝、4番を打つ橋本 和樹も長打力のある好打者で、打線のレベルは高い。
圧倒的な強打で勝ち上がった大阪桐蔭
三井 健右(大阪桐蔭)
近江兄弟社戦(試合レポート)で11得点、智辯学園戦(試合レポート)で9得点と2試合で計20得点の圧倒的な強打で勝ち上がった大阪桐蔭。打者のスイング、打球の速さ、長打力。全くレベルが違う。上位下位まで切れ目のない打線で、特に1番中山 遥斗、2番永廣 知紀、3番吉澤 一翔、4番三井 健右の4人は、打者としてのレベルが突出している。
投手陣ではエース・高山 優希の投球がカギを握る。計14イニングを投げて5失点と失点はやや多いが、角度ある130キロ後半の速球、キレのある変化球で勝負できる投手で、準決勝以降の立て直しに期待したい。
粘り強い試合運びで勝ち上がった明石商
吉高 壯(明石商)
兵庫県大会初優勝を決めた明石商は1回戦の福知山成美戦で大苦戦。頼みのエース・吉高 壮の調子が上がらない中、粘り強く福知山成美打線を抑え、そして延長11回裏に押し出し四球でサヨナラ勝ちを収めた。
連戦となった準々決勝の市立和歌山戦では、連投の吉高が「かなり体が張っている」と話す中、打たせて取る投球で7回無失点の好投を見せた。そして7回裏に6点を追加し、7回コールド勝ちでベスト4に進出。とにかく試合運びが粘り強いチームだ。
準決勝の見所
準決勝の第1試合は滋賀学園vs龍谷大平安との一戦。滋賀学園は準々決勝でエース神村が14回完投したが、その後1週間空いたのは好材料。龍谷大平安打線は強力なだけに、どんな組み立てをしていけるか。
第2試合は大阪桐蔭vs明石商の一戦。明石商は投手総動員で勝負をしていくことが予想される。守りのミスを防いで接戦に持ち込んでいきたいところ。対する大阪桐蔭はチャンスをしっかりと逃さず、持ち味である破壊力ある打線で畳みかけていきたい。
(文=河嶋 宗一)
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