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スーパーラウンドで対戦する今年の韓国はどんなチーム?

2015.09.03

 8月28日から開幕した第27回 WBSC U-18ベースボールワールドカップは一次ラウンドが終了し、9月3日からスーパーラウンドと順位決定戦に突入する。今回は、9月4日に日本と対戦する韓国代表の主力選手を紹介。今年はどんな選手がいるのだろうか。

スター候補生が集まった投手陣!

崔 忠然(チェ・チュンヨン)

 第1ラウンドのグループBを全勝でトップ通過した韓国は、2年生2人を除けば、8月24日などに行われたドラフト会議でプロ指名を受けていない選手は1人だけというプロ予備軍だ。

 韓国のプロ野球では、まず地元の高校(出身者を含む)の選手を指名する1次指名(新生のNCダイノスとKTウィズは地域に関係なく指名)と、自由選択の2次指名に分けて行われる。
韓国の高校のチーム数は60ほどであり、大学の選手や、アメリカからのUターン組もいるとはいえ、10球団が1球団・11人を指名するので、日本ほどの希少価値はない。それでも1次指名となるとスター候補生となる。

 今回のメンバーでは、サムスンの崔 忠然(チェ・チュンヨン)、KTウィズの金 世津(キム・セジン/以上慶北高)、LGツインズの金 大鉉(キム・デヒョン)、斗山ベアーズの李 渶河(イ・ヨンハ/以上善隣インターネット高)、NCダイノスの朴 俊泳(パク・ジュニョン/京畿高)、ネクセン・ヒーローズの朱 暁祥(チュ・ヒョサン/ソウル高)の6人がそれにあたる。朱を除けば、全員が投手である。

 今回、投手陣の柱になるのは、韓国の高校の上半期の王者を決める黄金獅子旗大会優勝のWエースである金 大鉉、李 渶河の2人と崔 忠然あたりになる。3人とも身長が190センチ前後あり、最速も150キロに肉薄する。

 韓国では「日本は左に弱い」が定説になっており、朴 世津が日本戦に先発する可能性もある。朴は球速こそさほどでもないが、スライダー、チェンジアップなどが鋭い。
さらに朴 俊泳は、投手で指名されたが、本大会では3番遊撃手で出塁している。しかし朴も球速が150キロ近くあり、主に抑えとして使われている。

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第27回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ

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[page_break:今年の韓国打線は機動力を多用!]

今年の韓国打線は機動力を多用!

崔 元準(チェ・ウォンジュン)

 打者としてただ1人1次指名された朱は、黄金獅子旗大会で安打数と打点のタイトルを獲得した強肩強打の捕手だ。

 1次指名選手以外で注目なのが、KIAタイガースが2次の1巡目で指名した崔 元準(チェ・ウォンジュン/ソウル高)だ。打撃が柔らかく、左右に打ち分けることができ、足も速い。一時メジャー入りの噂もあった。SKワイバーンズの2次3巡目で指名された安 尚鉉(アン・サンヒョン/馬山龍馬高)は勝負強く、キューバ戦でサヨナラ安打を放った。

 これまでの韓国代表は、大振りして強引に引っ張る選手が多かったが、今回は、大物打ちの粗い打者はほとんどおらず、巧い打者が多くなった。さらに、積極的に走る選手が多い。

 このチームを率いる李 鍾道(イ・ジョンド)監督はMBC(現LGツインズ)の選手時代、1982年3月27日に行われた韓国プロ野球最初の試合で、サヨナラ満塁本塁打を放った伝説の野球人。京都出身で韓国では「野神(野球の神)」と呼ばれている金 星根(キム・ソングン)監督をはじめ、大学、プロを通じて日本出身の監督の指導を受けている。

 韓国には、選手任せ、あるいは思い付きの采配をする人もいるが、李監督は考えた野球をするタイプ。その分、日本としても対策を立てやすい部分もある。もっとも、全試合テレビで放送されている日本は、もっと研究されているのは間違いない。

 今回の韓国チームは、ここ数年では最も安定している。といって、日本を上回っているとは思わない。ただし、韓国は過去5回優勝しており、大会の戦い方を知っている。この経験は侮れない。日本としても、スキのない試合運びが求められる。

(文=大島 裕史

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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