試合レポート

沼南vs柏陵

2015.08.22

9回裏の土壇場で逆転勝利!2試合連続で接戦をモノにした沼南!

9回裏に同点の適時三塁打を放った砂川(沼南)

 曇り空の影響か、涼しささえ感じる[stadium]柏の葉公園野球場[/stadium]で行われた秋季千葉予選・第4地区2回戦の第1試合は、沼南柏陵との一戦。

 両チームともに安打が出るも無得点という立ち上がり。試合が動いたのは3回の攻防。
3回表に柏陵が、9番・矢島が死球で出塁すると1番・河内が右前安打を放ちチャンスを広げる。二死後に走者を二、三塁に置いた場面で3番・高橋が左前安打で1点を先制する。ここで次の塁を狙った走者が塁間に挟まれアウトとなり、得点は1点のみとなった。

 直後の3回裏に、沼南も反撃。
先頭の9番・座間が内野安打で出塁すると、1番・砂川が犠打で送り、座間を得点圏に進める。ここで、3番・関根が左中間への安打で早々に1点を返す。

 しかし、柏陵は4回にも4番・松丸の右前安打、5番・福原の二塁手強襲の当たり、6番・今井の打球の野選などで無死満塁の絶好の機会を作る。ここで、7番・石井が冷静に球を見極め四球を選び押し出しで1点を追加。さらに8番・矢野の中前安打などで、この回で3点を奪い、再びリードを奪い4対1とする。

 3点を奪った直後の守備では、柏陵の先発石井が三者連続三振を奪うなど、少しも隙を与えなかった。

 その後、両チームともに得点圏に走者を進めるも、投手陣の好投やバックの好守などで、柏陵がリードをする形で試合終盤を迎える。


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8回まで3失点と好投した石井(柏陵)

 再び試合が動いたのは、8回裏の沼南の攻撃。
攻撃が始まる前に沼南ベンチから「ここしかない!逆転するには、ここしかないぞ!」と大きな声が飛ぶ。これに奮起したのか、2番・飯塚と3番・関根が連続安打で無死二、三塁とする。ここで4番・今野のゴロの間に1点、相手のミスも重なりもう1点を返し1点差まで迫る。

 一死二、三塁の場面で7番・代打の菊池がバントを試みるもフライで倒れ、さらに走者が飛び出してしまい併殺となり、同点とすることができなかった。

 しかし、最後まで粘りを見せる沼南は、9回にも攻撃を仕掛ける。
先頭の8番・古澤が執念の内野安打で出塁した場面で柏陵は投手を石井から中村に交代。
9番・座間が堅実に犠打で送り一死二塁としたところで1番・砂川に打順が回る。この期待に応えるべく、砂川は左中間を深く破る三塁打を放ち、土壇場で同点に追いつく。さらに逆転の走者を三塁に置き、2番・飯塚が適時打を放ち、この試合で初めての勝ち越しが劇的なサヨナラ勝ちの瞬間となった。

 沼南ナインは、喜びを爆発させ、応援スタンドの声援に応えた。

 本日の試合には、今春千葉大会準優勝の成績を収め、先日の夏季大会で引退した3年生も駆けつけていた。沼南の過去最高の成績に並ぶ準優勝の活躍を見せた先輩たちの前で、劇的な逆転勝利を収めた。

 2試合連続で接戦を制し勢いに乗る沼南は、明日の代表決定戦で、県大会出場を懸けて柏南と対戦する。

(文=佐藤 友美


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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