試合レポート

湘南vs永谷

2014.07.21

打の湘南!5回コールド勝ちで永谷を下す!

 2013年春には県大会ベスト82013年秋は県大会3回戦に進出するなど、近年、健闘を見せている湘南
県内屈指の進学校と知られ、昨年のエース格だった宮台 康平が東京大に現役合格。リーグ戦に登板することを目標に、野球部に入部した。

 宮台のような上の世界でプレーする先輩に憧れてか、能力が高い選手が集まり始めている。今年のチームは、昨年よりも打撃力が上回っており、神奈川県内でも強豪と称しても良いチームに成長を遂げている。

 湘南は初回から自慢の攻撃力を発揮した。
1回表、1番宇佐美 貫太(3年)が左前安打で出塁すると、2番淵脇 空輝(2年)が犠打を決め、一死二塁のチャンスを作る。続く3番岩崎 圭紀(3年)が右越え二塁打を放ち、1点を先制。さらに2回表には1番宇佐美の適時打で1点を追加する。

 3回表、湘南打線が爆発する。
無死満塁で、6番高橋 千仁(3年)の左中間を破る走者一掃の二塁打となり、3点を追加。なおも一死三塁から8番竹添 直之(3年)のスクイズで6対0とすると、この後、四球、右前安打で一死一、二塁となり、2番淵脇の左二塁打で、一気に二者生還し、8対0。さらに3番岩崎の今日2本目となる適時打で9対0と大きく差を広げる。

 ここまで9点を取られた永谷だが、3回裏に反撃を見せる。
先頭の8番山手 海勢(1年)が中前安打を放ち、9番渡辺 匡(2年)の犠打で、一死二塁。1番加藤 圭祐(3年)が左前安打で出塁し、一死一、三塁とする。ここで、2番佐々木 比呂(3年)のセーフティスクイズで1点を返し9対1に。しかし、湘南も黙ってはいない。


 5回表、湘南は一死二、三塁から3番岩崎の4打点となる2点適時打など3点を入れて、12対1と永谷を大きく突き放す。

 後がない永谷は3番本多 祐太(3年)の適時打で1点を返すが、反撃はここまで。
12対2で湘南が5回コールド勝ちを決めた。

 まさに“打の湘南”と象徴付ける試合だった。
特に今日3安打と大当たりだった岩崎はかなりの好打者だ。

 岩崎は打ち損じが少なく、ミートが上手い選手でありながら、力強いスイングが出来るのが良い。
いわゆる腰が入ったスイングで、打ちに行く瞬間まで身体が開かずにインパクトの瞬間に綺麗に腰が回っており、常に鋭い打球を打ち返すことが出来ている。

 他にも4番に座る大沼 拓都(2年)は163センチ65キロと小柄だが、常にフルスイングを心掛け、広角に長打が打てる打者だ。

 そして走者一掃の二塁打を放った高橋も181センチ79キロと恵まれた体格を活かし、常に長打性の打球を飛ばし、捕手としては2.00秒前後のスローイングを披露する。

 次の相手は横浜昨秋県大会3回戦で対決し、2対5で敗れている。その雪辱を晴らす試合を見せることが出来るか。注目をしていきたい。

(文=河嶋宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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