熊本工vs日章学園
冨安翼(日章学園)
熊本工、苦しみながらも初戦突破
大会最多の54回出場を誇る熊本工が中盤に得点を重ね、投げては山下滉太、木村方哉の継投で日章学園を振り切った。熊本工は4回に4連続短打で2点、6回には敵失で加点。日章学園は最終回に橋本有紀の適時打で1点を返すのがやっとだった。
また、熊本工の先発・山下は試合途中に左足靱帯を断裂する重症を負い途中降板している。
日章学園・畑尾大輔監督の話
「県大会の時とは違い、大きな舞台に来ればどうしても自分たちの野球を見失ってしまう。冬場の厳しいトレーニングを含めて、あれだけの練習をしてきたのに、どうしていつもどおりのプレーができないのか。そこをチーム全体で真剣に考える必要があります。遊撃手の領家孝明には投手に声を掛けるなど、もっと“間”を作るという技術を覚えてほしい。富安はどうしても立ち上がりに球数が増えてしまう傾向があるものの、なんとか辛抱して投げていた。ただ、相手を崩すための球の使い方がまだまだですね。打線は低目のスライダーを見極めることができないと夏は戦えない。本当にたくさんの課題が見つかった九州大会になりました」
日章学園・冨安 翼投手の話
※6回117球、被安打10、奪三振5、四球1、3失点(自責2)
「立ち上がりが不安定なのはいつものことですが、いつもより四球が少なかったことは良かったです。ただ、ボール球が先行するので、どうしてもストライク欲しさに置きにいってしまい失点してしまった点は大きな反省材料です。熊本工の各打者は外のコースもしっかり捉えてくる。九州大会というものを少し甘く考えすぎていたようです。自分の直球は最速140キロですが、今日は結構走っていた方だと思います。自分の課題はやはり精神面。どんな状況でも、マウンドで堂々と振舞えるような心を養って、夏を迎えたいと思います」
(文=編集部)