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タレント軍団四国選抜、「フォア・ザ・チーム」で日米親善試合に挑む!

2011.08.12

タレント軍団四国選抜、「フォア・ザ・チーム」で日米親善試合に挑む! | 高校野球ドットコム

【岩上昌由監督から四国選抜の4番指名を受けた竹内勇太(城南)】

58年間、25回にわたる由緒ある日米親善高校野球大会

日本高等学校野球連盟と朝日新聞社が太平洋戦争で傷ついた日米関係を修復するため1953年にハワイ州選抜チームが招待来日したことからその歴史がスタートした「日米親善高校野球大会」。その2年後には全国高等学校野球大会出場チームの中から選ばれた全日本高校選抜チームがハワイ州を訪れるなど、以後2年おきに双方のチームが太平洋を行き来して今年に至るまで58年間、25回の長きにわたり親善交流を図っている。

さらに1995年からは日本からは全国9ブロックの地区選抜が順次ハワイへと派遣され、その2年前にはハワイ州選抜が派遣地区の各県選抜と対戦することに。この新制度によって同大会は日米の「両国親善」から日米の「地区親善」という新たな局面に突入することになった。

そして今回、2009年、ハワイ選抜が四国4県を巡って各県選抜と対戦したことを受け、8月11日から20日までハワイ州に赴き、ハワイ州選抜と4試合を戦うのは「四国選抜チーム」である。

指導陣、選手も正に四国の「タレント集団」

今回の四国選抜は正に豪華絢爛「タレント集団」だ。まず指揮官は今年5月の春季四国大会を制した香川西・岩上昌由監督。コーチも高知・島田達二監督。合わせて甲子園出場・春3回、夏7回の成績を提示するまでもなく四国地区を代表する青年指揮官として認識されている2人がタッグを組む。

また、選手も同時期に開催されている甲子園出場チームからの選出こそないものの、「大会中4番から動かすことはない」と指揮官が大きな期待をかける竹内勇太(徳島・徳島城南)。春の四国大会優勝投手・宇都宮健太香川西)。俊足強打で愛媛大会32年ぶりのベスト4に大きく貢献した池田寛人東温)など、昨秋、今春、そしてこの夏のベスト4チームから選出された精鋭3年生18人(春季四国大会決勝に進出した香川・高知両県から5人、愛媛・徳島両県から4人)がエントリーしている。

そのお披露目となった8月10日、レクザムスタジアム(香川県高松市)で行われた高松商との練習試合ではチーム結成2日目にもかかわらず連勝スタートした四国選抜。その内容も1試合目では「自分のストレートがどれだけ上のレベルに通用するか試したい」と話した大西翼川之江)が4連続含む3回6奪三振、最速140キロ掲示と春の豪腕復活、6番・森木風太(高知商)の4安打含む14安打で7対3。2試合目も木下雄介生光学園)が3回9人を完全に抑え、2回には高校通算58本塁打の7番・細川智裕新田)の2塁打を皮切りに打者12人で一挙7点を奪うなど9安打で8対1。相手が投手2名を除き新チームでの編成であったことを差し引いても、彼らの個が絶大であることを見せ付けるものとなった。


タレント軍団四国選抜、「フォア・ザ・チーム」で日米親善試合に挑む! | 高校野球ドットコム

【四国選抜・岩上昌由監督(右)と島田達二コーチ】

四国らしく。「フォア・ザ・チーム」で臨む四国選抜

「個性は豊かなことから最初はコンビプレーで不安もあったが、仲がいいチームなのですぐ問題は解消できました」と主将を務める大川拓馬丸亀城西)。彼が語ったようにチーム内の結束力も抜群なのも今回の四国選抜における特長である。高松商との練習試合2試合でも犠牲バントや、逆方向へのバッティングを自発的に行う場面も見られるなど、「今、JAPANにいるのはチームの仲間の支えがあったから」(木下)という感謝の気持ちを、彼らはしっかりプレーで表現していた。

「キャプテンに指名した大川はホントに気が付く選手だし、おとなしい大西翼や池田も高知県の選手を中心としてしっかり盛り上げてくれる。与えられたことを淡々とこなしてくれるいいチームです。ただ、僕らは選手主導で後ろから押すような感じで。今回集まった18人はそれができる選手たちですし、フォア・ザ・チームの中で今までとは違う世界があることを感じてほしい」(岩上監督・談)。

あくまでも四国らしく。そして「JAPAN」の誇りをしっかり胸にして。甲子園から6,000キロ以上東にあるハワイの地で、彼らは甲子園に勝るとも劣らない熱戦を繰り広げようとしている。

【四国選抜メンバー】
*名前の前の番号は背番号

監督: 20  岩上 昌由(香川西監督)
コーチ:19  島田 達二(高知監督)
選手
投手: 1 宇都宮 健太香川西 右投右打 175センチ65キロ
投手: 2 宮本 嘉生高知 左投左打 173センチ66キロ
投手: 3 大西 翼川之江 右投右打 182センチ79キロ
投手: 4 菊池 大樹八幡浜 右投右打 177センチ77キロ
投手: 5 沖垣 泰史生光学園 左投左打 180センチ72キロ
投手: 6 木下 雄介生光学園 右投右打 182センチ75キロ
捕手: 7 大川 拓馬丸亀城西 右投左打 170センチ78キロ(主将)
捕手: 8 中野 海明 高知商 右投右打 170センチ70キロ
捕手: 9 松本 直樹 丸亀 右投右打 175センチ66キロ
内野手:10 山形 篤史 土佐 右投左打 168センチ64キロ
内野手:11 細川 智裕 新田 右投右打 173センチ95キロ
内野手:12 増田 大輝 小松島 右投右打 170センチ60キロ
内野手:17 小林 正和 香川西 右投右打 176センチ69キロ
内野手:18 亀井 雅人 高知 右投左打 176センチ65キロ
外野手:13 西野 宇宙 観音寺中央 右投左打 176センチ72キロ
外野手:14 森木 風太 高知商 右投左打 172センチ72キロ
外野手:15 池田 寛人 東温 右投左打 174センチ74キロ
外野手:16 竹内 勇太 徳島城南 右投右打 182センチ83キロ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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