試合レポート

西南学院vs筑紫台

2011.03.27

西南学院vs筑紫台 | 高校野球ドットコム

結城(西南学院)

捕手王国福岡?

現在開催中の選抜甲子園。福岡、九州国際大付が初戦を勝ち、今後の試合も注目される。
中でも主将で4番、高城 俊人が捕手としての能力を高く評価されている。この試合では、高城のみならず、福岡県にはいい捕手がいるな、ということを印象付ける試合となった。

 まずは西南学院の田中。セカンドへの送球は2秒10を計測(タッチまでの計測)。随時2秒前半で投げられる肩の強さとコントロールを兼ね備えている。

 この日もチェンンジアップの緩いボール、しかもワンバウンドになるボールを捕りながらセカンドでアウトにするという非凡の肩を見せつけた。

 対する筑紫台も角本が素晴らしい送球を見せる。こちらも負けておらず、2秒16のセカンド送球。安定して2秒前半の送球を見せる。

ただ3つの盗塁を許しており、これは投手のクイックに原因があるので、せっかくの肩を見せるためには、投手との共同作業が必要となる…

 さて試合展開であるが、初回に西南学園が5番杉岡の押し出し、6番結城のセンター前タイムリー、8番斉藤の押し出しで3点を先制。

 立ち上がり不安定な筑紫台先発の左腕馬場を捕らえる。

 筑紫台も3回表、センター前で出塁の9番山口を1番角本が送り、2番欠掛がライト前へタイムリー、1点を返す。

 そこから硬着状態が続く。


西南学院vs筑紫台 | 高校野球ドットコム

関(筑紫台)

 筑紫台は2回から登板した関が好投する。7回までの6イニングを被安打1というピッチング。味方の援護を待つ。

 すると8回表、先頭1番の角本が四球、続く欠掛が送って1アウト2塁。

 ここで西南学院2番手投手後藤がボークをとられランナー3塁。

 3番好投していた関が打席に入る。投手心理はよく分かっていたのか、動揺するボーク直後のボールをジャストミート。レフト前へ1点差となるタイムリーを放つ。

 “さ~1点差”という状態で迎えた8回裏。西南学園が筑紫台関を捕らえる。

 死球とエラーで出たランナーを2・3塁に進めるが、その後センターフライ、三振で2アウトとする。

 しかしそこから7番佐々木のライト戦二塁打、8番斉藤のショート内野安打、9番後藤のライト前ヒット、1番田中の4連打で一挙5点を奪い試合を決めた。

 筑紫台は9回に4本のヒットで3点返すがそこまで…

 8-5で西南学院が逃げ切った。

 ここ数年、好捕手がよく輩出されている福岡県。西南学院田中、筑紫台角本に、今後も注目していきたい。

(文・撮影=久保田正一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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