中京大中京の前監督・大藤敏行氏が愛知私学4強の一角・享栄の顧問に就任へ
大藤敏行氏
中京大中京の前監督・大藤敏行氏が愛知私学4強の一角・享栄の顧問に就任へ
今年のU-18代表のヘッドコーチを務め、さらに2009年の甲子園で、中京大中京（愛知）で優勝に導いた大藤敏行氏が享栄（愛知）の顧問に就任することが分かった。
愛知県は名古屋市内に全国レベルの強豪校が集結しており、中京大中京、昨夏甲子園出場の東邦、2005年春選抜の愛工大名電、金田正一、大島洋平など幾多の名選手を輩出した享栄は愛知私学4強といわれ、いずれも名古屋市にある。
甲子園出場へ向けて、ひしめき合っている4校同士。ライバルチームの指導者が異動するのは、異例中の異例。大藤氏は中京大中京を全国トップクラスの強豪へ育て上げた指導者で、異動するのは全く想像がつかなかったファンも多いのではないだろうか。
大藤氏は監督時代は春5回・夏4回甲子園に出場し、2009年夏には堂林 翔太（現：広島東洋カープ）をエースに43年ぶり7度目の全国制覇。NPB通算2167安打の稲葉 篤紀（1990年度卒・2017WBC侍ジャパントップチーム打撃コーチ）、東北楽天ゴールデンイーグルスの女房役・嶋 基宏（2002年度卒）など、プロ野球やアマチュア野球界にも数々の人材を送り込んでいる名将だ。
大藤氏の指導スタイルは基本を忠実に。グラウンド整備の意味、目配りと気配りの大事さを教え、選手の個性に合った指導をしてきた。また相手を敬うことを厳しく教え、2009年夏の甲子園準決勝では負傷で菊池雄星（埼玉西武）を打ち込んで勝利したが、その時、ホームランを打った選手が喜んだ姿を見て、叱る一面を見せるなど、技術だけではなく、心もよい選手を育てることに注力してきた。
U-18代表のコーチを歴任するなど、高校野球界から指導力を高く評価されている大藤氏の顧問就任は、享栄復活の大きなきっかけとなりそうだ。
