第620回 山川 穂高(埼玉西武)が語るホームラン論「強い打球を打てて、確実性が高いフォームを求めよう」【前編】2017年11月18日

印刷する この記事をYahoo!ブックマークに追加 このエントリーをはてなブックマークに追加   

【目次】
[1]ホームランを打つにはトップの位置は必然と深くなる
[2]強いパンチの打ち方は、遠くへ飛ばすことにつながる
[3]イチロー流の素振りでできた右足のマメ

 今季、4月こそ結果を残せずに5月1日にファーム落ちするも、7月8日に再昇格すると、その日の東北楽天戦で代打ホームランを架け、その後はスタメンに定着するだけでなく、終盤は4番を任され続けた埼玉西武ライオンズの山川穂高。その魅力はなんといってもフルスイングによるホームランだ。自身最多の23発はリーグ11位タイだが、1本当たりに要した打数は10.52(242打数23本)。これはキングとなったデスパイネ(福岡ソフトバンクホークス)の13.66(478打数35本)を大きく凌ぐ驚異的な数字である。「飛ばすことへのこだわりはかなり強い」という和製大砲が語る、ホームランを量産するための技術、体のつくり方、練習での意識の持ち方とは―――。

ホームランを打つにはトップの位置は必然と深くなる

山川 穂高(埼玉西武)

 バッティングフォームにおいて山川が特に重きを置いている箇所は2つある。

「ホームランを打つということだけで言うと、大事なのはトップの位置の深さですね。基本的に打球を遠くに飛ばすためには、ボールを強く叩かなくてはいけない。構えのときはグリップを持つ両手はどこに置いておいてもいいと思いますが、トップの位置が浅いとボールにバットをぶつけても伝えられる力が弱い。飛ばそうと思えばトップの位置は絶対に深くなるはずです」

 トップを深く取れば「割れ」が大きくなり、それによって捻転の力が増す。バッティングでもっとも大きなパワーを生み出すとされているのが、この力だ。しかし、トップの位置が深くなればリードする方の腕が伸びて振り始めるときのバット操作が難しくなりそうにも思うが、決してそんなことはないと首を振る。

「スイングの軌道を作る練習はいろいろありますけど、力を伝えやすいのはトップを取った後、ボールに対してグリップエンドから見せていくこと。今の高校生はグリップエンドが下を向いている子が多いですよね。そうすると俗にいう金属バット打ちになってしまう。バットの先端が体から離れていく。だから、バットが外から回りながら内側に切ってしまう。でも、グリップエンドから見せていくとバットは絶対に体から離れない。右肘も体に近いところについているので、最後に右手をグンッと返せるんです。それは高校のときから意識していて、毎日、鏡を見ながら身につけました。ゆっくり素振りをするときはトップの直後からすぐに見せるような感じでやっていました。今はもう意識していませんが、映像を見ればちゃんとそうなっています。どのコースに対しても同じですし、そんなに難しい動きではないと思いますよ」

 山川が広角にホームランを打てている理由の1つも、そこにある。また、バットの出し方さえ、きちんとできていればスイング軌道に固執しすぎる必要はないという。
「基本はレベルスイングだとは思います。素振りをするときもそう。でも、試合になるとダウンスイングもアッパースイングも使う。インコースの球に対して左腕を抜くように使ったり、左手で引っかけるように打つことだってある。1つではないんです。もちろん極端なアッパースイングやダウンスイングでは確率が悪いですが、そうでなければヘッドが寝ていようが、立っていようが構わないというのが僕の考えですね」

【次のページ】 強いパンチの打ち方は、遠くへ飛ばすことにつながる

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する

プロフィール

山川 穂高
山川 穂高(やまかわ・ほたか)
  • ポジション:内野手
  • 生年月日:1991年11月23日生まれ
  • 身長:176センチ100キロ
  • タイプ:右投げ右打ち
  •  
【関連記事】
第132回 球児がENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ2017で印象に残ったシーン・選手とは?!【出動!球児に聞き隊!】【野球総合研究所】
第616回 強心臓が武器の小さな左腕。「ピンチが大好き」西武・野田 昇吾が挑む世界の舞台。【大会展望・総括コラム】
第621回 山川 穂高(埼玉西武)が語るホームラン論「バットを振る筋力はバットを振ってつけるべき」【後編】 【2017年インタビュー】
第1回 グラブの刺繍に込めた青春コトダマ【浦添商・中部商編】【球児の青春コトダマ】
第455回 今年の沖縄も実力派揃い!春から激戦が予想される県大会の見所を徹底紹介!【2017年沖縄春季県大会展望】【大会展望・総括コラム】
第442回 山川 穂高選手(埼玉西武ライオンズ)「まずはストレートを100パーセント打てる選手になろう」【後編】 【2016年インタビュー】
第441回 山川 穂高選手(埼玉西武ライオンズ)「高い探究心で辿り着いたスラッガーの道」【前編】 【2016年インタビュー】
第423回 【沖縄展望】秋の沖縄をリードする学校は?群雄割拠の沖縄 いよいよ幕開け!【大会展望・総括コラム】
第298回 埼玉西武ライオンズ 秋山 翔吾選手【後編】 「前向きに取り組むことが自分のためになる」 【2015年インタビュー】
第297回 埼玉西武ライオンズ 秋山 翔吾選手【前編】 「打撃好調の秘訣をメカニズムの観点からを探る」 【2015年インタビュー】
中部商 【高校別データ】
インタビュートップに戻る サイトトップに戻る

インタビュー