「日大三」

印刷する この記事をYahoo!ブックマークに追加 このエントリーをはてなブックマークに追加   

第13回 日本大学第三高等学校(東京)2011年01月02日

【神宮大会を制し、優勝旗を持つ畔上主将】


 18勝4敗――。

 これは、日大三の2010年における春から秋までの都大会以上の戦績である。この一年間の勝率は8割を超えた。もちろん、日大三の強さは今年に限ってのことではない。春・夏の甲子園出場は過去10年間で8度を誇る。 なぜ、日大三は強いチームで有り続けることができるのか。実は、その理由が垣間見える瞬間が、毎年暮れに訪れる。

 毎年12月に行われる日大三高名物『冬の強化合宿』。14日間に及ぶこの合宿では、選手たちは体力も気力も限界のところまで追いつめられる。練習は毎朝5時半にスタート。1日の終わりは夜22時。そこから部員たちは寮に戻り、夢を見る間もなく、すぐに朝を迎える。早朝、日がまだ昇らない暗いグラウンドの中で、小倉監督と部員たちの12分間走が始まる。グラウンド内をひたすら回る12分間走は、距離にして約3キロ。「12分間で小倉監督を2回抜かないとアウト」というルールも設けられていて、1年生はとにかく必死。2年生になると、「去年の自分よりも400メートル長く走れるようになった」などと成長を実感できるようになる。

【必死に食らいつく選手たち】

 「前を走る勇気、前に行ってみようとする勇気が大事。去年は後ろを走っていた選手が、先頭で走っている姿を見ると嬉しいですね」と話す小倉監督。ただ、ここ最近、選手たちへ抱く気持ちの変化を感じているという。

 「選手たちは高校3年間のうち、冬の強化合宿を2回経験するだけですが、私は関東一高にいた頃から、この合宿を行っていましたから、今年で26回目になるんです。自分が歳を重ねたせいか、必死に走っている選手たちを見ると、このまま彼らの心臓が止まるんじゃないかって不安になる時があるんです。でも、続けさせたい。選手たちの体を心配して、厳しい練習から逃がしたい自分もいる。だけど、やっぱり最終日にあの思いをさせてやりたいんですよね」。

このページのトップへ

【次のページ】 日本大学第三高等学校(東京)(2)

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する
【関連記事】
日大三vs都立片倉【東京都 2018年夏の大会 第100回選手権西東京大会】
日大三vs駒大高【東京都 2018年夏の大会 第100回選手権西東京大会】
日大三vs都立豊多摩【東京都 2018年夏の大会 第100回選手権西東京大会】
第731回 関東最速右腕・勝又温史「試行錯誤が生んだ150キロ。夏は3年間の集大成を」【後編】 【2018年インタビュー】
日大三vs都立杉並【東京都 2018年夏の大会 第100回選手権西東京大会】
第167回 ミレニアム世代のトッププロスペクトたち Vol.11「古谷 拓郎、中村 奎太」【ドラフト特集】
第733回 【三重展望】後編 強打の津田学園、全国トップクラスの投手陣を誇る菰野が頂点を狙う【大会展望・総括コラム】
第731回 【三重展望】前編 春の王者・いなべ総合は今年も盤石か。三重は初戦から強敵と激突!!【大会展望・総括コラム】
第164回 ミレニアム世代のトッププロスペクトたち Vol.8「川畑大地、日置航」【ドラフト特集】
第719回 2018年の都立の星・吉岡桃汰(東大和南)「ドクターKの始まり」【前編】 【2018年インタビュー】
第705回 本命不在の参加校数最多の東東京を制するチームは!【大会展望・総括コラム】
第718回 関東最速右腕・勝又温史 「未熟さを知った2年秋」【前編】 【2018年インタビュー】
健大高崎vs日大三【2018年春の大会 第70回春季関東大会】
第693回 日大三 投打の柱・中村奎太!勝利への執着心をもって夏に臨む! 【2018年インタビュー】
第692回 日大三主将・日置航!7年ぶり全国制覇を目指してチームを引っ張る! 【2018年インタビュー】
日大三 【高校別データ】
コメント (1)
練習が甲子園なのかも2017.01.30 ベースボルゾー
毎日の練習が甲子園なのかも。だから、その瞬間に喜びや満足が垣間見える。甲子園出場は、その先についてくるものなのかもしれない。。。

コメントを投稿する

プロフィール

安田未由
編集長 安田 未由(Myu Yasuda)
  • ■ 編集部の媒体プロデュース統括として、企画などを取りまとめる。
  • ■ <書籍>主な寄稿・出版物
  • 野球ノートに書いた甲子園 シリーズ全5巻(2013年~2017年/KKベストセラーズ)
    ・スポーツ感動物語 アスリートの原点「遅咲きのヒーロー」(2016年/小学館)
    ・甲子園だけが高校野球ではない 1&2巻(2010年~/監修・岩崎夏海/廣済堂あかつき出版社)
    ・ただ栄冠のためでなく(2011年/共著/日刊スポーツ出版社)
    ・「高校野球は空の色」「高校野球が教えてくれたこと」など大学時代に3冊出版
  • ■ 講演依頼
    講演・セミナー依頼受付中

野球部訪問トップに戻る サイトトップに戻る

コラム