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21世紀枠好投手列伝~甲子園を沸かせた男たち~【後編】

2019.01.24

21世紀枠好投手列伝~甲子園を沸かせた男たち~【後編】 | 高校野球ドットコム
左から伊藤 優輔(都立小山台) 園田 涼輔(長田) 佐藤 亜蓮(由利工) 森 奎真(豊橋工) 二階堂 誠治(女満別)

 2001年から始まった「21世紀枠」。これまで多くの好投手が盛り上げてきた。さて、今回は「21世紀枠好投手列伝」と名付け、21世紀枠として登場した好投手たちをプレーバックしていきたい。今回は2010年から2018年まで。1年ずつ見ていくと能力が高く、21世紀枠に選出される学校の投手レベルが上がっていること。そして選出基準として投手の能力も求められていることが分かる。

2010年:横山 雄哉山形中央)…2年生ながら選抜出場。左腕から130キロ台のストレートは勢いがあり、日大三打線に打ち込まれてしまったが、潜在能力の高さは発揮した。卒業後、新日鉄住金鹿島に進み、阪神タイガースへ進んだ。入団4年間で通算3勝を挙げている。

2011年:竹内 勇太(徳島城南)…二刀流という意味では彼がナンバーワンかもしれない。どちらかというと投手よりも野手としての評価が高かった選手。投げては常時135キロ前後だったが、打ってはパワフル。報徳学園田村伊知郎(埼玉西武)から本塁打を放った当たりは豪快だった。卒業後は関西学院大に進んだ。

2012年:二階堂 誠治女満別)…躍動感溢れる投球フォームから最速145キロの速球を投げ込む本格派。九州学院相手に最速144キロのストレートを武器に10奪三振の快投を見せた。卒業後は旭川大に進んだ。

2013年:大城 祐樹遠軽)…1年春からベンチ入りさせるほどの逸材。2年生ながら選抜に登場し、大阪桐蔭相手に5イニングを投げて3失点の力投。卒業後は桐蔭横浜大に進む。

2013年:宅間 健翔土佐)…高知県屈指の進学校・土佐のマウンドを守るエース。130キロ前半の速球、縦のカーブを低めに集める投球術が絶妙だった。その後、関西学院大、四国銀行に進み、長く活躍を見せている。

2014年:伊藤 優輔都立小山台)…都立高初めて21世紀枠として出場した都立小山台。エースとして活躍したのが伊藤だ。上半身下半身が連動した躍動感溢れる投球フォームから繰り出す130キロ後半の速球、多彩な変化球を操る投球術は光るものがあった。卒業後は中央大に進み、140キロ後半の速球を投げるまでに成長。この春から三菱日立パワーシステムズでプレーする。

2015年:亀岡 優樹松山東)…強豪・二松学舎大附に4失点完投勝利をおさめ、愛媛県民を熱狂させたエース。130キロ中盤の速球と多彩な変化球。それを生かす緻密な投球術はハイレベルだった。卒業後は愛媛大に進み、中心投手として活躍している。
2015年:森 奎真(豊橋工)…先述した亀岡が技巧派投手ならば、森はザ・本格派。完成度の高い投球フォームから130キロ後半の速球、キレのあるスライダー、チェンジアップを駆使して東海大四戦で13奪三振の快投。卒業後はJR東海に進み、飛躍が期待される。

2016年:園田 涼輔長田)…兵庫県を代表する好投手。2016年度の兵庫県は好投手が多かったが、実力的にもトップクラス。ゆったりとした投球フォームから140キロ前後の速球、落差が鋭い変化球を淡々と投げ込み長崎海星相手に好投を見せた。卒業後は筑波大へ。3年生になり、主力投手として活躍を見せることができるか。

2017年:北原 野空(高知中村)…130キロ中盤の速球は手元で動き、駆け引きで勝負する技巧派右腕。打撃センスも抜群で、一発を打つ長打力もあった。卒業後は明治大に進む。

2018年・佐藤 亜蓮由利工)…最速143キロ右腕として注目され、2年秋は83.1回を投げ、83奪三振の快投。選抜では強打の日大三相手に最速142キロのストレート、キレのあるスライダーを武器に力投を見せた。この春から仙台大に進学し、4年後のプロを狙う。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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