甲子園でタイブレーク練習会が行われる、タイブレークどんな準備が必要?
昨日、[stadium]甲子園球場[/stadium]で高校野球のタイブレーク練習会が行われました。
モデル校としてお手伝いしたのは報徳学園。2年生は修学旅行中のため、1年生のみ38名が2チームに分かれて実戦形式でのシミュレーションです。
審判団は春夏の[stadium]甲子園[/stadium]に関わる26名。ほかに場内放送やスコアボードも本番と同じ形です。
試合ではまず9回終了時に同点だった場合に、13回からタイブレーク方式になることが場内放送やスコアボードで知らされます。そして12回が終了してタイブレークになる前にもう一度知らされます。
[stadium]甲子園[/stadium]ではスコアボードや場内放送が日本一と言えるので、混乱する可能性は低いです。問題は地方大会。手書き式のスコアボードや選手名を出していないなど設備面で不安が残る地区があります。また場内放送や公式記録をアルバイトや女子マネージャーがしている地区もあります。そういった地区では、慣れるまでは時間がかかるかもしれません。でも、時間をかけてでも慣れていくしかないとも思います。
1月にも書きましたが、タイブレークは延長13回無死一、二塁で、継続打順でスタートします。この制度は今シーズンの導入が決定したことなので、「良いか悪いか」を議論する時間は終わりました。もう何を言っても、この制度がシーズン中に変わることはありません。ですから今は、もしタイブレークになった時への準備が一番大事な時期だと言えます。
日本高等学校野球連盟の竹中雅彦事務局長と、窪田哲之審判規則委員長の話によりますと、今回のタイブレーク練習会で、12回終了時から13回開始までのタイムを計測したところ、概ね1分30秒から2分だったとのことで、思っていたよりスムーズだった印象でした。これが継続打順の特徴です。昨年まで春季大会で採用されていた任意打順だと、オーダー提出などで5分以上中断することもありました。試合の流れを切りたくないという思いも継続打順に表れています。また、U-18ワールドカップやWBCなどが任意打順から継続打順に変更したことも、高校野球のタイブレーク継続打順方式への後押しとなりました。
さて、まもなく冬の練習を終える高校球児、指導者の皆さん。タイブレークになった時の準備は出来てきているでしょうか。8日に解禁される練習試合でまずその成果を発揮してほしいと思います。ルールを嘆かずに、チャンスであるとポジティブに捉えることも大事です。タイブレークは勝負を楽しむ心の部分と、様々な場面をシミュレーションして準備する頭の部分が大事になってきます。ただし、理想は9イニングで勝てることです。決してタイブレーク一辺倒になってもいけません。その部分はしっかりとすみ分けてほしいと思います。
また日を改めて、タイブレークで考えられることを書いていきたいと思います。
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(文:松倉雄太)