鈴木誠、佐々木千、池田など名だたる逸材が多かった2011年の東京都選抜!
左から、二松学舎大附時代の鈴木 誠也(現:広島東洋カープ)、佐々木 千隼(桜美林大)
今年のドラフトで、東京都の高校出身の現役大学生の選手といえば、福岡ソフトバンク1位の田中正義(創価大)の名前がまず挙がると思うが、実はこの世代、かなり優秀な選手が多いことが調べてみるとわかる。その象徴として、2011年、東京都高野連が年末に行ったロサンゼルス遠征が挙げられる。東京都高野連はアーバン ユース アカデミーと親善試合を行ったが、これを覚えているファンはどれだけいるだろうか。
この遠征に参加した選手はその後、プロや大学を経由してドラフト上位指名選手となった選手が実に多かった。2012年の東京都には田中正義(創価大)がいたが、高校時代の田中はセンター。最後の夏で登板する機会はあったものの、まだプロ入りする選手になる雰囲気はなかった選手で、この選抜メンバーには選ばれていなかった。
遠征に参加した20名を見ると、現在、プロで活躍しているのが、今季29本塁打、95打点、打率.335で大ブレイクした鈴木 誠也(二松学舎大附-現広島)、150キロを超える剛速球で勝負。東北楽天2位指名を受けた池田隆英(創価–創価大)、高校時代は野手メインだったが、大学で投手に専念して、大学生を代表する剛腕サイドハンドへと成長し、外れ1位で5球団が競合した結果、千葉ロッテ1位となった佐々木千隼(都立日野–桜美林大)。1学年下だが、プロでプレーしている石川亮(帝京)。そして大型遊撃手・松田進(國學院久我山–中央大)、日大三の全国優勝メンバー・金子凌也(法政大)。
またプロ志望届けを提出しなかったが、東洋大で今季先発投手として活躍した石倉嵩也(帝京–東洋大)、東京六大学通算43安打を放った巧打の遊撃手・吉田大成(佼成学園)など大学でも活躍するメンバーが多かった。
代表選手の凄さ、レベルはその時点で決まるものではない。その後、どんな足跡を残したかということも重要であり、この代表に選ばれた20名の多くが、プロや大学で活躍しているのを見ると改めてレベルが高く、歴史に残るメンバーだったといえるだろう。
(文・河嶋 宗一)
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