さあ、君もいよいよ高校球児だ!グラブの人気傾向
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これから高校野球を始める球児にとって、気になるのがグラブやスパイクなどの野球用具だ。中でも、グラブは守備において重要な武器の一つだが、ポジション別に違っていたり、メーカーが複数あったりと、選ぶのが難しい一面もある。
野球用品専門店として、全国の高校球児から支持されている「ベースマン」の飯田橋本店で、野球用具選びのプロ池北晃明さんに、グラブの売れ筋傾向や選び方のポイントを教えてもらった。
ミズノが不動の人気!
池北さんによると、さまざまなメーカーのグラブがある中で、不動の人気を誇るのがミズノの製品だ。
ベースマンのグラブの売れ筋をみると、「ミズノプロ」シリーズが1位、同じくミズノの「グローバルエリート」が2位と、ミズノ製品が上位を占める。なぜそこまで人気なのか?
まず、1位のミズノプロの特徴としては、「使用している革の良さ」が挙げられるという。
「作る工程はどのグラブでも同じ。ただ、ミズノプロはいい革を使っているので、手にはめた時、しっくりくる」
と池北さん。さらに「ミズノプロのグラブは高校生にとって、あこがれのグラブ」とも。価格に関係なく、そのブランド力が新入生からの高い支持にもつながっているようだ。
2位のグローバルエリートは、ミズノプロよりも、高校生向けのグラブだという。池北さんは、
「グローバルエリートは少し小さめで、軽量で使いやすい商品です。即戦力として使用できるのも大きな魅力です」
と話してくれた。
ミズノの人気ぶりについて、
「この世界に入って32年だけど、ミズノのシェアはずっと高いまま。グラブはミズノを買っていれば間違いない、というイメージがある」
と池北さん。グラブを購入する高校生の半分以上がミズノを選ぶという。
3位以下にはミズノ以外の製品も。売れ筋の3位は「ウィルソン」。
「強度よりも、買ってすぐ使いやすいか、ということに主眼を置いて作られたグラブ」
とのことで、最近になって台頭してきた。
4位に「ゼット」、5位に「アシックス」が続く。池北さんによると、この2ブランドは、いずれも「軽さ」が特徴だ。
選び方のポイントは?
実際にグラブを選ぶ際の注意点はあるのだろうか?
ベースマン飯田橋本店のグラブ売り場
最も重要なのは、実際にはめたとき、手になじむものを選ぶことが大切だという。池北さんは、
「手を入れたときのファーストタッチの感覚は、その人にしかわからないんだけど、ピタッとくるようなものがある。何を買ったらいいか迷っている人は、とにかくお店で試着してほしい。『これでいい』じゃなく『これがいい』と思えるような、気に入ったものを見つけるまで、とことん選んで」
とアドバイスする。
グラブは投手用、内野手用、外野手用など、ポジションによって細かく分かれたタイプと、オールラウンドに使えるタイプがあるが、池北さんのお勧めは「自分のやりたいポジションのグラブを購入すること」だ。
「どのポジションをやるかわからないから、という理由で、オールラウンドを買い求める子もいるけど、結局はポジションが確定したら、また買わなくちゃいけないし、そこからポジションが変わったら、さらにもう一つ、となる。だったら、最初からやりたいポジションのグラブを買った方が、買う数も少なくて済む」(池北さん)
大切なのは用具を愛する気持ち
重要なポイントがもう一つ。それは、意外にも「デザインがカッコいいと思えるものを選ぶこと」だという。 池北さんは、
「他の人に『これにしなさい』と言われて選んだものではなく、自分の気に入ったデザインのものであれば、大事にお手入れするでしょ?色も形も好きなものを選んで、それとともに、フィット感も大事にして、選んでもらえれば」
と語った。
グラブに限らず、他の野球用具についても
「選ぶ時は、いい恰好をしないで、わからないことは店員さんに疑問をぶつける、そして教えてもらったことを素直に聞くことが大切。野球専門の販売店で、ぜひ行きつけの店を持ってほしい。専門店の店員は、用具選びのプロ。的確なアドバイスをしてくれるだろうし、自分に合った用具を勧めてくれると思う」
と池北さん。近年は、インターネットを通じて用具を購入する高校生も増えている。その場合、実際に試着するのは難しいが、池北さんは、
「まずは書いてある説明をよく読み、例えば、グラブを買う時に型を付けてほしい、といったことがあれば、希望を具体的に伝えること。インターネットで買う場合も、専門店を選んで。買う前に疑問点があれば、問い合わせて、納得して買わないと、理想に合ったものを選ぶことはできない」
とアドバイスしてくれた。