試合レポート

東福岡vs三池工

2011.04.03

東福岡vs三池工 | 高校野球ドットコム

岡本(東福岡)

リードオフマンの役割しっかりと果たす

東福岡のリードオフマンはセンターを守る岡本。福岡県でも屈指の好打者である。彼の出塁が東福岡の得点に大きく左右するのは言うまでもない。

この試合は彼の打席を注目した。
試合は、その岡本がいきなり魅せる。2-2からレフト前に見事なバッティングで出塁する。3塁まで進むも得点ならなかったが今日もこの男のバットは振れている。

同点で迎えた3回表、東福岡が先制する。
先頭8番森がセンター前へヒット。9番石橋が送り、ここで岡本がまたもやレフトへヒットを放ちチャンスを広げる。
そして2番金子もレフト前で続き、森が生還。東福岡が先制点をあげた。
更に3番稗田が死球で歩くと4番片山はしっかりとセンター前へ弾き返し2点目。
チームバッティングがしっかりとしている東打線は確実に点を取ってくる。

三池工エースの下河はこれまでの試合で好投をみせてきたが、この日はストレートに球威もなく、スライダーも低めに決まらない。
東福岡は、続く4回表、1アウト2,3塁のチャンスで、またも1番岡本である。
岡本は、三池工エース下河のボールが高めに浮いていたのが分かっていたのか、アウトコース高目を思い切ってフルスイング。レフトオーバーのタイムリースリーベースを放つ。
この日3安打2得点としっかりとリードオフマンの役割を果たした岡本。
その存在感はやはり光っていた。

試合の方は東福岡が、更にこの回、3番稗田もセンターオーバーのスリーベース、4番片山はセンター前へタイムリーが出て、4点加え6-0と三池工を圧倒する。


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大賀(東福岡)

対する三池工もその裏、先頭2番堤がレフト前へうまく流し、続く3番松藤はショートへ内野安打となる。2塁ランナー堤が盗塁で刺されるも、2塁に進塁した松藤が果敢に3塁を狙い盗塁を決める。積極的な走塁が目立つ三池工
4番菊池は死球となり、5番吉岡がセンターの犠牲フライでついに1点をもぎ取る。松藤の走塁がここで活きる。
勢いはまだ止まらない。続く7番宮野がレフト前にタイムリーを打ち、2点目を挙げる。
前半終了し6-2。まだまだ三池工にもチャンスはある。

三池工は4回途中からマウンドに上がった黒田が好投。チェンジアップをうまく使い、東打線にタイミングをうまく取らせない。結局8回まで投げた黒田はポテンヒットの1本に東打線を抑え、4回1/3を投げきった。
この黒田の好投に応えたい三池工打線であるが、東福岡、先発の左腕森から追加点を取れない。
そして、その森を6回から援護したエース大賀も危なげないピッチングを見せる。

声を上げながら投げる気迫のこもった投球に三池工は手も足も出ず、大賀は林田が放ったレフト前ヒット1本に抑える貫禄のピッチング。
試合は、東福岡が9回にも1点を加え、7-2で三池工を下し、決勝戦へと駒を進めた。

明日の決勝戦。
東福岡は、この春は安定したピッチングをみせているエース・大賀、森、右腕野原と豊富なピッチングスタッフがどのような投球をみせるのか楽しみである。


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森(東福岡)

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この試合、東福岡の先発はサウスポーの森。
森はグローブ側の使い方が独特のフォームで打者はかなりタイミングが取りづらそう…左打者にはアウトコース一杯のストレートをコントロールよく投げ、外に逃げるスライダーもしっかりと決まっていた。
試合中盤の5回に入るとコントロールが悪くなってきたため、今後は更に長いイニングを投げられるようになりたいところだ。
ランナーを出してからはモーションが大きいためスタートをよく切られていた。特にセカンドランナーは3盗も決められており、クイックでの投球が今後の課題であろう。

(文・撮影=久保田 正一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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