安田 尚憲選手 (履正社)

安田 尚憲

球歴:履正社

都道府県:大阪

ポジション:三塁手

投打:右 / 左

身長:188.0 cm

体重:92.0 kg

学年:卒業

寸評

 東を代表するスラッガーならば清宮幸太郎ならば、西のスラッガー・安田尚憲だろう。プロに進んで、清宮と比べてどちらが、本塁打を量産する可能性があるかといえば、安田だろう。清宮は、天性のミートセンスの高さで、それなりの打率、出塁率を残す選手。安田の場合、やや不器用に見えるが、はまった時の飛距離は清宮以上と感じさせるものがあり、好調時の手が付けられない感があり、さらに技術がぐっと固まってくれば、もっと飛躍的に本塁打を伸ばす可能性を持っている。昨年末に行われた台湾選抜での試合でも2試合連続適時打を打つなど、2017年の高校生野手で、木製バットの対応力の高さを示した数少ない打者の1人である安田の現状のパフォーマンスを振り返っていきたい。 (打撃)  スタンスはスクエアスタンス。グリップを肩の位置において背筋を伸ばして構えている。腰がしっかりと座った構えでいかにも強打者を感じる構えだ。投手の足が着地する寸前に始動を仕掛けるスタイルで、ややすり足気味に足を上げてタイミングを取る。台湾で行われた強化試合ではしっかりと間合いを測ることができているが、神宮大会までは全くタイミングを取ることができておらず、ステップがうまくいかないまま踏み出してしまい打ち損じた打球が多かったが、台湾の舞台ではしっかりとタイミングを取ることができていた。やはり打者はしっかりとタイミングをわせることが重要なのかが分かる。  トップの動きを見ると深く取ることができており、強い打球を打つ準備ができている。トップからインパクトまでロスのないスイングができており、へその前でボールを捉えることができており、捉える形は実に良い。安田の場合、ヒットを打てる時はポイントが広く、アウトコースもインコースに対しても捉えることができるが、調子が悪いと緩いボールに対しても力んでしまい、打ち損じが目立つ。  打球を飛ばす力、広角に打ち分けるバットコントロールはすでにドラフト指名級。あとは走者がたまった場面や、ここぞという場面で打ち崩せる場面をどれだけ見せられるか。または安田は右投手を得意とするが、変化球を得意とする左投手に苦しむ傾向がある。その左投手と対峙したときに、自分の打撃フォームを崩さずに打てるかがポイントになるのではないだろうか。 (守備・走塁)  三塁守備は本人が課題にしているように、まだ安定性を欠くところがある。ボールを処理するときにばたついたり、捕球した後にステップワークに苦しんだりするところがあったが、台湾で行われた国際試合では、難しいバウンドに対応することができており、捕ってから投げるまでの動きも非常に速く、肩もかなり強い。安定感というところではまだまだだが、さらに良くなっていく予感はさせた。  塁間タイムは4.5秒前後と左打者としては遅く、足をウリにするタイプではないのは確かだ。
更新日時:2017.01.02

将来の可能性

 良い時は、本塁打だけではなく、広角に鋭い打球を飛ばす選手で、さらに勝負強さもある。ただ調子の波が激しく、調子が落ちたときにどんな打撃をするか。まだ修正に時間がかかるタイプで、調子の波を少なくして、常に安田らしい打撃を甲子園の場で披露し続ければ、評価はおのずと上がっていくだろう。  数少ないプロでも、年間二桁本塁打を期待できる左のスラッガー候補で、さらに強肩をウリにした三塁守備もあるので、人気株になっていく選手であることは間違いない。  ぜひ西日本最強スラッガーとして、ぜひ甲子園のファンを震撼させる活躍を見せることを期待したい。
更新日時:2017.01.02

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