水原 浩登選手 (関西)

水原 浩登

球歴:関西

都道府県:岡山

ポジション:投手, 遊擊手

投打:右 / 右

身長:180.0 cm

体重:80.0 kg

学年:卒業

寸評

関西の投打の柱。神宮大会ではマックス142キロを計測し、打者としてもライト方向へ本塁打を放つなど投打に渡って才能を発揮し、適正は選抜で見極めると話した。選抜東海大相模戦(2011年03月27日)では4回の裏からリリーフ登板し、好投。その内容は投手として推せるものがあったので、投手・水原を取り上げたい。 (投球スタイル) 右オーバーから投げ込む直球は常時135キロ~140キロでマックス142キロを計測。ストレートのスピード自体は昨秋から変わっていなかった。 変化球は120キロ前後のスライダー、120キロ前後のシンカー、120キロ前後のチェンジアップ、90キロ前後のカーブを投げこむ。変化球は多彩だが、昨秋まで出し惜しみしていたような投球であったが、選抜では東海大相模打線を対していたこともあったのだろう。コーナーへ厳しく突きながら変化球を惜しみなく使い、実戦的な投球を展開した。 (クイック・フィールディング) クイックタイムは1.1秒台と素早い。フィールディングの動きも悪くなく、ショートを任されているのはこういった動きの良さとセンスの高さが見出されているからであろう。 (打者の攻め) ・右打者 昨年はストレートと変化球をただ投げているだけで全く面白みを感じなかったのだが、今は外角ぎりぎりにストレート、スライダーを投げ分けていきながら、要所でチェンジアップを織り交ぜて空振りを誘い、外角を意識させてシュートを投げて詰まらせる投球ができており、ストレートと変化球を有効活用できるようになった。 ・左打者 昨年は外角中心に勢いよくストレートを投げ込んでいたが、シュート回転するストレートが多かった。選抜ではシュート回転するストレートが少なくなり、低めにしっかりと伸びるストレートとなった。両サイドへ投げ分けていきながら、シュートで芯を外し、体を突っ込む癖がある選手をチェンジアップを投げて泳がせて内野フライ、ここぞというときに低めに伸びのあるストレートを投げて見逃し三振を狙うなど投球の組み立てができるようになり、リズムが良いので打者は彼の術中に嵌っている。 昨年よりも格段に投球ができるようになり、見ていて気持ちよい。だらっとした試合展開をあっという間に引き締めることができた。元々投球センスは高い投手であろう。これほど打者を打ち取ることに集中して投げることができれば、質の高い投球ができることは分かった。 (投球フォーム) ノーワインドアップから入り左足を回しこむように上げていく。足を上げるまでに若干タメを作るようになった。二塁方向に足を送りこんでいき、捻転動作を取っている。左腕のグラブを斜めに伸ばして引き込んでいくが、テークバックの動きを見ると後ろが大きく取ってトップに入る。リリースを見るとスリークォーター気味。無理に角度をつけて投げることなく自然に腕が振れている。球持ち自体も良くなった。フィニッシュを見ると膝の割れはある程度抑えられるようになったが、まだ体勢を崩すことが多い。捻りを入れて重心を下げるフォームなので、膝を割れてしまうのは必然的になってしまうが、いかにしてバランスを崩さないかが大事であろう。 フォーム自体は変わっていないが、タメを作ってフォームで強弱をつけようとする意識が見られる。
更新日時:2011.05.09

将来の可能性

 昨秋から投球内容で大きく進歩を見せているし、ショートと兼ね合いをやっている中で内面の部分を伸ばすことができたのは彼の取り組む姿勢がしっかりしているからであろう。野球センスの高さにより投手・野手を兼ねているが、投手として素質を磨いてほしいと思わせる逸材。高校時代でどれだけ伸ばすことができるかは分からないが、彼が本格化するのは3,4年後になると思われる。身体能力の高さ、体格の良さ、野球センスの高さも考えれば順調に伸びていける素材ではないかと評価する。ぜひさらに高みを目指して欲しい投手である。
更新日時:2011.05.09

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