滋賀学園vs伊吹
強打の滋賀学園が8強入りを決める
6回裏に試合を終了させる3ラン本塁打を放った阿字悠真（滋賀学園）
秋優勝の滋賀学園がコールド勝ちで8強入りを決めた。
滋賀学園の先発はプロ注目の右腕である阿字悠真（3年）だったが、初回から伊吹打線が襲い掛かる。1番・居川魁登（3年）が中前安打で出塁すると、2番・友田裕作（2年）と3番・土川翔真（3年）が立て続けにバントヒットを決め、いきなり無死満塁のチャンスを作る。ここで4番・前田理玖（3年）が左前適時打を放ち、二者が生還。好投手相手に伊吹が2点を先制した。
先制を許した滋賀学園はその裏、一死一、三塁から4番・知花優摩（3年）の併殺崩れの間に1点を返すと、二死二塁から5番・伊藤航太（3年）が右中間に適時三塁打を放ち、すぐさま同点に追いついた。
滋賀学園は2回裏にも一死一、二塁とチャンスを作り、1番・落合克己（3年）の中越え適時二塁打で1点を勝ち越すと、なおも二、三塁のチャンスから2番・川東青磨（2年）がスクイズを決めて、リードを2点に広げる。
リードをもらった阿字はスプリットやチェンジアップが冴え、3回以降は1本も安打を許さない好投を見せる。追いかける伊吹も3回からエースの中村颯弥（3年）を投入し、3回と4回を無失点に抑え、味方の反撃を待つ。
しかし、5回裏に暴投で1点を失うと、無死二塁から6番・鈴木蓮（2年）に2ラン本塁打を浴び、伊吹にとっては手痛い追加点となってしまった。
完全に試合の主導権を握った滋賀学園は6回裏にも5連打の猛攻で3点を加えると、最後は二死一、二塁から8番・阿字が左翼席に飛び込む3ラン本塁打を放ち、試合終了。6回コールドで準々決勝にコマを進めた。
最速146キロの阿字はこの日、最速138キロにとどまったが、秋よりも変化球を有効に使えているように感じられた。これから先の戦いでどのような投球スタイルを見せてくれるのかに期待が高まる。
伊吹は阿字の立ち上がりを上手く攻めたが、2回以降は変化球主体の投球に対応できず、得点を奪うことができなかった。見せ場は作れただけにこの結果を夏に繋げてほしいところだ。
（取材＝馬場 遼）
