疲労回復を促すロングジョグ
ロングジョグを習慣にすると疲労回復だけではなく、スタミナ面の強化も期待できる
練習や試合での疲労をなるべくためないように過ごすためには、その日のうちにしっかりとクールダウンを行い、十分な栄養と休養をとることが大切になってきます。ただ毎日部活がある場合はなかなか疲労がとれない…ということもあるかもしれません。また遠征先などでの試合後などはクールダウンにかける時間も限られてくることも考えられます。そんなときに活用してほしいのが長い距離をゆっくりと走るロングジョグです。
野球に長距離走は必要ないのではないかと言われることもありますが、ただやみくもに長い距離を走るのではなく、強度を軽めに設定し、ゆっくりと走ることは疲労回復をうながす効果が期待できます。隣の人と会話ができるくらいのペースで走り、場合によってはスピードに強弱をつけながら走るようにすると体全体が温まります。
体力的に追い込むのではなく、全身の血流をあげることで体内にたまった疲労物質を分解・代謝して、体の中に残らないようにすることが大切です。またジョギングをすると、ふくらはぎの筋肉を適度に動かすことになり、ふくらはぎの筋肉が持つポンプ作用によっても血流の改善を促します。
ロングジョグには疲労回復効果以外にも、心肺機能を高めることが知られています。ある程度強度のあるロングジョグを続けていくと、激しい練習を続けてもスタミナ面で疲れにくい体になりますし、低い姿勢を維持するといった筋持久力なども向上することが期待できます。体力面での土台づくりとしても長い距離を走ることは必要なトレーニングの一つであると言えるでしょう。クールダウンに十分な時間がかけられないときこそ、ロングジョグを上手に取り入れ、疲労をためないように心がけましょう。
文:西村 典子
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