明治大に10回1失点!都立日比谷出身右腕・坂口友洋が見せた冷静さと根気強さ
都立日比谷出身の坂口友洋投手(東京大)
明治大に10回1失点!都立日比谷出身右腕・坂口友洋が見せた冷静さと根気強さ
東京大に現れた技巧派右腕・坂口友洋。六大学リーグの第5週、明治大との試合で先発のマウンドに上がると延長10回まで1人で投げぬき、打者38人に対して被安打5、与四死球2、三振6、失点1の内容。
結果はサヨナラ負けとなったが、明治大の4年生・添田真海(作新学院)は試合後に「非常に低めにボールが集まっていた」と印象を話した。
坂口の投球フォームはランナーがいなくてもセットポジションから始動し、足はそれほど上げず、腕は引き上げるようにテイクバックをとりクイック気味に身体を動かしながら、三塁側に上体を傾けて重心移動をする。身体を傾けた際に軸足にしっかりタメを作り、左腕と足は伸ばしつつしっかり壁を作って、着地と同時に一気に身体を横に回転させるスリークォーターの右腕。
ストレートは120キロ台で、110キロ台の縦のスライダーだが、外角低め丁寧に集めつつ時折内角を混ぜてコーナーを広く使う投球。根気強く投げ続け、明治大打線に気持ちよく打たせなかった。
「普通に考えれば力の差があるので、どうやって打ち取るのか。冷静に考えて、低めに投げれば大ケガをせずに済むので、低めへの投球を心掛けて投げていました。」
浜田一志監督には行けるところまでと言われたが、完投するつもりでマウンドに上がったと語る坂口は都立日比谷出身。高校2年生まで投手をしていたが、肘の痛みを患い最後の夏は野手としてプレー。しかし、高校3年生となった2015年の夏、2回戦でその大会でベスト8に入った東京実に7対2で敗れた。
それでも[stadium]神宮球場[/stadium]でプレーをすることを夢見て東大の門をたたいた坂口は、この試合で全国でも有名な高校出身の選手相手に堂々のピッチィングをして見せた。坂口はこの試合を通じて「9回投げ切る、完投能力があることは自信になりました」と収穫を口にした。
ここで言いたいのは工夫と根気強さを持って投げ続ければ、格上相手でも十分勝負ができるということ。昨秋、目白研心が日大三に勝ったように、1つの工夫と精神力があれば、格上相手でも互角の試合ができる可能性はある。それを坂口はピッチングで体現して見せたように思えた。
東京大学は8戦全敗だが、悲願の勝利に向けて坂口がチームにどう貢献するのか。これからも楽しみに見続けたい。
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