試合レポート

横浜vs桐光学園

2018.04.29

横浜が2年ぶり13回目の優勝!桐光学園に力の差を見せつける!

横浜vs桐光学園 | 高校野球ドットコム
1回に山崎拳登(横浜)の本塁打で先制し、山崎を出迎える横浜ナイン

 春季神奈川県大会もついにクライマックスを迎えた。横浜が春季大会決勝に進むのは、藤平尚真(現:楽天)を擁した2016年以来で、桐光学園は松井裕樹(現:楽天)を擁した2013年以来となる。
 横浜はここまで、投打ともに盤石の強さを見せて決勝まで勝ち上がってきた。対する桐光学園も、慶應義塾東海大相模と選抜甲子園に出場した2校を破って勝ち上がってきており、激戦区・神奈川の決勝に相応しい対決となったが、試合は横浜が力の差を見せつける展開となった。

 1回、横浜はランナー無しの場面から、2番・山崎拳登がライトスタンドへホームランを放ち、先制点を挙げた。さらに3回、桐光学園の先発・谷村然を攻めて満塁のチャンスを作ると、3番・横浜齊藤大輝の一塁ゴロの間に三塁ランナーが生還。5回にも1番・小泉龍之介の左中間を破るタイムリーツーベースで3点目を挙げた横浜は、試合の序盤から着実に得点を重ねて、主導権を握っていった。

 一方、序盤から劣勢に立たされた桐光学園は、5回裏に横浜先発の板川佳矢を捉えて無死二、三塁のチャンスを作る。しかし8番・渡邊将は見逃し三振に倒れ、9番・高橋建心もサードゴロ。1番・中澤海渡も見逃し三振を喫してチャンスを活かすことができない。

 しかし後半に入った6回裏、チャンスはいきなり訪れた。一死一塁から4番・鵜沢悠生が右中間フェンス直撃のツーベースヒットを放つと、ランナーは一塁から一気に生還。桐光学園はようやく1点を返し、その後さらに二死一、二塁のチャンスを作る。
 何としても追加点を取っておきたい場面だったが、ここで横浜ベンチが動く。先発の板川佳矢に代えて、背番号22の及川雅貴をマウンドに送った。及川は伸びのある力強い直球を軸に攻め、7番・落合を投ゴロに打ち取り、このピンチを脱した。横浜の継投策が成功し、桐光学園にとっては痛い残塁となってしまった。

 桐光学園の反撃の芽を摘み取り、再び勢いを取り戻した横浜は、7回に一死一、三塁のチャンスを作る。この場面で、1番・小泉龍之介がライト前にタイムリーヒットを放ち、横浜が貴重な追加点を挙げた。得点は4対1となり、点差は再び3点に。
 横浜は、なおも二死二、三塁のチャンスが続き、3番・横浜齊藤大輝が三塁線を破るツーベースを放つ。これでランナー二人が生還し、試合を決定づけるような2点が横浜に入った。
 横浜は、その後もリリーフの及川が危なげない投球を見せて、桐光学園打線を寄せ付けなかった。9回にも、3番・横浜齊藤大輝、4番・内海貴斗のタイムリーヒットでダメ押しの2点を追加した横浜が、そのまま8対1で勝利し2年ぶりの優勝を飾った。

 横浜はこれで春季大会は13度目の優勝となった。優勝した横浜と準優勝の桐光学園、そして選抜4強で推薦出場の東海大相模の3校は、5月19日から開幕する春季関東大会に出場する。

(文=編集部

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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