国際基督教大高vs京華商

この日2本の適時打を放った小牧 秀明（国際基督教大高）

　前日の試合が延期になり翌日に行われた東京都大会1次予選、国際基督教大高vs京華商。国際基督教大高は公式戦での勝利が2015年から遠ざかっている中で迎えた秋季大会。対する京華商は2016年春の一次予選・代表決定戦で日大鶴ヶ丘に5対4の接戦を繰り広げるが惜しくも敗れ、ここ最近都大会への出場は果たせていない。どちらとしても勝利を挙げたいところ。

　試合が動いたのは4回、国際基督教大高が5番・高橋 玄太郎、金子 将也と連続でセーフティバントを成功させ、チャンスを作ると、8番・小牧 秀明がレフトに適時打を放ち、試合の均衡を破る。

　さらに攻める国際基督教大高は5回、一死満塁で5番・高橋が2点適時打を放ち、貴重な追加点を挙げた。この打席を振り返り「いつも通り、強く振ることを意識しました。直球メインで来てたので、初球から直球一本に狙っていこうと思いました」。さらに8番・小牧も2本目となる適時打を放ち、エラーも絡みこの回4得点を奪った。9回にも安打を放ち、猛打賞の小牧は「前の試合で調子が悪かったんですけど、調子を上げていって、公式戦で3本打てて良かったです」と話した。この試合ではその小牧を含め、この試合では下位打線がつないで得点を重ねた。

　何とか試合を振り出しに戻したい京華商だったが、国際基督教大高の先発、豊田 光侑の前に打線は沈黙。「京華商はイメージとして打ってくるというのがあったので、そのイメージに負けないように投げました」と話すのは豊田。国際基督教大高の信田監督は「のらりくらりとした子です。バッターとしても見た目よりは球が走っているように見えると思いますね。そういうのを利用しながら詰まらせて打ち取るタイプです」とその特徴を教えてくれた。その言葉通り、京華商のバッターたちは豊田の球に詰まらされ、思うように攻撃できない。

　京華商は8回にエラー絡みで1点を返すが反撃及ばず。6対1で国際基督教大高が京華商を制した。

　試合を振り返り、国際基督教大高の信田監督は「ピッチャーが抑えてくれて、うちにとってはいい形でゲームが回ってくれました。しばらく公式戦に勝っていなかったのでよかったです。」と2015年7月以来の公式戦初勝利を喜んだ。また下位打線が奮起したことについても触れ「いつもは上位打線でしか得点を取れないんですけど、今日は下位打線が打ってくれたので、良い形でゲームが回りました」と語った。

　国際基督教大高はまだ都大会に出場した歴史がない。「ICU（国際提督教大高）はまだ都大会に行ったことがないので、自分達で歴史を作れるように頑張ります」と意気込んだ高橋。代表決定戦で勝利し、都大会出場を果たせることができるか、注目したい。

　敗れた京華商は秋の公式戦初戦ということで少し硬さが見られたが、個々の選手は確実に能力はある。先発した日高 海は9回を投げ抜き、球に威力もあった。ここから一冬越え、成長した姿を来年の公式戦で見せてほしい。

（文・写真＝編集部）

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