試合レポート

大東学園vs都立神代

2022.07.12

大東学園が黄金ルーキーバッテリーで公式戦初勝利

〈第104回全国高校野球選手権西東京大会:大東学園11―1都立神代〉♢13日♢2回戦♢府中市民

 前夜からの強い雨の影響で、試合開始まで雨が降り続き、グラウンドがまだぬかるむ中で当初の試合開始予定時刻から1時間50分遅れでスタートした。

 大東学園の先発は荒井 悠人(1年)、捕手は体重が100キロある高麗 綜太郎 (1年)の1年生バッテリーが初めての夏の舞台に挑んだ。初回の立ち上がり、緊張からかボールが先行していた。それでも三者凡退に打ち取った。

 試合は2回まで両チームともにヒットが出ず、3回表神代が1死から8番・能勢 隆太郎(3年)が両チーム初安打を放つと、9番・小笠原 匠(3年)も左前安打で続き、2番の藤代 陽輝(3年)が犠飛を放つ。下位打線の3年生が執念で繋いで得点を奪い、神代が1点を先制した。

 しかし、その裏、大東学園が反撃を開始する。先頭の荒井が相手の失策で出塁。1番・福田 雄太(3年)、2番・小川 遥太郎(1年)、3番・高橋 優綺(2年)と3連打。この回、3本の長打を含む5安打を放つ打者14人の猛攻で、一挙8得点のビッグイニングを作った。取られた直後に取り返す1年生中心とは思えないような展開だった。

 点差が開いても1年生バッテリーは冷静だった。先発の荒井は「初の公式戦だったが、いつも通りの投球ができた」と振り返った。スタメンの半分以上が1年生のチーム。接戦になるだろうという試合前の大半の予想が外れた。練習試合でも勝利が一度もなかった大東学園が、5回コールドで2009年ぶりの夏の1勝を飾った。高校野球はどんなドラマが待っているか分からないところが醍醐味でもある。次戦にはどんなドラマが待ち受けているのか。大東学園が誇る「黄金ルーキー達」が3年生のために力を尽くす。

(取材=大松 優花)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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