試合レポート

八千代松陰vs千葉工

2021.08.22

夏4強・八千代松陰がコールドで秋予選突破

八千代松陰vs千葉工 | 高校野球ドットコム
八千代松陰二番手・中村 瑠哉

 この夏は専大松戸の前に2対7で敗れベスト4で涙をのんだ八千代松陰。それでも兼屋辰吾監督は「3年生がしっかり踏ん張ってくれたのでその結果だと思います」と健闘を称えた。その3年生の意思を受け継ぎ、悲願の甲子園出場へ向け新たなスタートを切った。

 県大会出場をかけた地区代表決定戦は千葉工を相手に7回コールドの9対1で勝利。投打で主導権を譲らなかった。初回、失策で出したランナーを二塁に置き、千葉工4番・飯塚 朝陽に左前へ運ばれ、先制点を許した。アウトのタイミングだったが、バックホームの送球が逸れた。「今後、勝ち抜いていく上でやってはいけないミスだった」と指揮官は気を引き締める。

 それでもすぐさま同点に追いつき、3、4回には打線が繋がり4点ずつ奪って試合を決定付けた。7番・森 琉晴の勝ち越し二塁打など外野の間を割る長打も出たが、会心の当たりはなかった。森 琉晴の一打についても「まあ、だめですね…。もう少しいい打球を打てる選手なので」と期待を込める。

 投手陣は制球力があってテンポが良い投球が持ち味の1年生右腕・平野 凌大、直球のキレで押す2年生右腕・中村 瑠哉の継投で初回の1失点のみでまとめた。

 背番号12をつける中村は、春はベンチ入りを果たすも、夏はベンチ外となりスタンドで過ごした。「前チームではプレーで貢献できなかった」。悔しさを胸に公式戦初マウンドに登ると、最速は132キロというキレのある直球を主体に、常に3球勝負で千葉工打線を3回無安打に抑えた。
「ストライク先行でいけました。内容には満足していませんが、0点で抑らえれたことはよかったです」と前を向いた。前チームから経験のあるエース森 陽生ら5名の投手陣で挑むが「攻撃に勢いを与えられる投球がしたい」と闘志を燃やした。

 今チームの主将を務める大竹 凌平は「ベスト4止まりの年が続いていて、でもそこじゃだめなので、『千葉県制覇』を目標に一戦必勝で戦っていきます」と力を込める。2019年夏は準優勝、昨夏独自大会は4強、今夏は4強と好成績を残すも、甲子園は1998年夏以来遠ざかっている。選抜出場に向けさらにレベルアップを目指し走り出す。

(記事=藤木 拓弥

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.18

【秋田】明桜がサヨナラ、鹿角は逆転勝ちで8強進出、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.05.18

【岩手】一関二、盛岡誠桜などが初戦を突破<春季大会>

2024.05.18

【関東】昌平・山根が2発5打点、東海大相模・4番金本が2ランなどで初戦を快勝、東海大菅生は山梨学院を完封<春季地区大会>

2024.05.18

【長崎】長崎西、島原中央などが初戦を突破<NHK杯地区予選>

2024.05.18

【春季関東大会】白鴎大足利・昆野が最速152キロを計測!前橋商の剛腕・清水はまさかの5失点…。チームもコールド負け!

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.18

【秋田】明桜がサヨナラ、鹿角は逆転勝ちで8強進出、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?