試合レポート

大阪桐蔭vs大手前高松

2018.06.17

大阪桐蔭・仲三河 優太「衝撃の」招待試合デビュー

大阪桐蔭vs大手前高松 | 高校野球ドットコム
衝撃のデビューを果たした仲三河 優太(大阪桐蔭)

 2年ぶり2度目の香川県襲来。絶対王者・大阪桐蔭は当時よりさらにスケールアップしていた。

 まずは2回裏に7番・13633(3年・二塁手・183センチ83キロ・右投右打・東海ボーイズ<愛知>出身)が名刺代わりの高校通算21号先制ソロを左翼芝生席中段にお見舞いすると、3回裏には先頭打者の4番・根尾 昴(3年・遊撃手・右投左打・177センチ77キロ・飛騨高山ボーイズ<岐阜>出身)が「振って、当たって、飛んでいった」右翼上段への高校通算24号。さらに4回裏には1番・藤原 恭大(3年・中堅手・左投左打・181センチ76キロ・枚方ボーイズ<大阪>出身)が驚異的なスピードで悠々と高校通算23号ランニング本塁打を達成。3イニング連続アーチなどで5回までに5点を奪い、試合の趨勢をほぼ決めてしまった。

 さらに大阪桐蔭は先発・柿木 蓮(3年・右投右打・181センチ84キロ・佐賀東松ボーイズ<佐賀>出身)が大手前高松1番・山本 大輔(3年主将・右翼手・右投左打・176っセンチ77キロ・綾歌町立綾南中出身)に高校通算19号を浴びた直後の6回裏には8番・宮﨑 仁斗(3年・左翼手・170センチ68キロ・右投右打・志貴ボーイズ<奈良>出身)が三塁打を放った後、代打・青木 大地(3年・捕手・180センチ77キロ・右投左打・郡山リトルシニア<奈良>出身)の左翼手前遊飛で抜け目なく生還。すべてにレベルが高いだけでなく、手を一切抜かず、基本に忠実な走攻守は、香川県内の高校球児が参考にすべき姿だろう。

 ただ、この試合の主役は間違いなくこの新星である。7回表からAチーム初登板した大阪桐蔭の1年生右腕・仲三河 優太(右投左打・178センチ78キロ・小山ボーイズ<栃木>・2017アジアチャレンジマッチ侍ジャパンU-15代表)は、3回を32球で完全に封じたばかりでなく、先頭打者からの4連続含む6奪三振。ストレートの最速は自己最速に2キロ及ばない137キロだったが、カーブ・スライダー・ツーシーム含めボールの回転数が多く、相手打者はことごとく振り遅れることに。これには「スピードガン以上に相手打者に対し差し込む」と西谷 浩一監督も高評価を与えた。

 本人は試合後「日本一の先輩たちが守ってくれるので気楽に投げられれた。これからもAチームで投げればいい」と極めて殊勝なコメントを残したが、この試合でのパフォーマンスを続けられれば北大阪大会でのベンチ入りはもちろんのこと、1年生からの甲子園登板、さらに2世代連続侍ジャパン入りの可能性すら広がってくる。

(取材・写真=寺下 友徳

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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